109 ページ16
．
「とりあえず、お昼は抜くまでもなかったねえ」
辿り着いたのは、夕方だ。お昼を抜いて突き進んだから、お腹ぺこぺこ。それを勝る疲労でヘトヘトだ。
「何が「三時間」ですか……」
「腹へった……死ぬ」
「悪いね。私たちならって意味アレ」
「実力自慢ですか……」
「ねこねこねこ……でも正直もっとかかると思ってた。私の土魔獣が思ったより簡単に攻略されちゃった。いいよ、君ら……特にそこの5人」
そこの5人とは、私とデクと勝己と焦凍と飯田くんだ。
「躊躇の無さは経験値によるものかしらん？ 三年後が楽しみ！ ツバつけとこー！！！」
プップッと水色コスチュームのピクシーボブが、主に勝己と焦凍にツバを飛ばす。
「「マンダレイ」……あの人あんなでしたっけ」
「彼女焦ってるの、適齢期的なアレで」
「適齢期と言えばーー」
相澤先生とマンダレイさんが話しているのが聞こえてデクが口を開けば、「と言えばて！！」とまた猫パンチを喰らう。
「ずっと気になってたんですが、その子はどなたかのお子さんですか？」
私も気になっていた。男の子の存在。
「ああ違う。この子は私の従甥だよ。洸汰！ ホラ挨拶しな。一週間一緒に過ごすんだから」
マンダレイさんの従甥。ツノの生えた帽子を被った小ちゃくて、つり目の可愛い男の子。
「あ、えと僕、雄英高校ヒーロー科の緑谷。よろしくね」
私も挨拶しよう。愛想良くデクが手を差し出して挨拶をしようとしたら、洸汰くんはデクの股間にパンチした。デクは倒れる。
「緑谷くん！ おのれ従甥！！ 何故緑谷くんの陰嚢を！！」
「ヒーローになりたいなんて連中とつるむ気はねえよ」
「つるむ！！？ いくつだ君！！」
誰かを連想する男の子だ。
と思っていれば、隣の勝己は鼻で笑った。
「マセガキ」
「おまえに似てねえか？」
勝己。焦凍の言う通り勝己だ。
「あ？ 似てねえよ。つーかてめェ喋ってんじゃねえぞ、舐めプ野郎！」
「悪い。似てる……」
「あははー！ 確かに似てる！」
「笑うなA！」
小さい頃の勝己にそっくりだ。本当つり目のところが。
「茶番はいい。バスから荷物降ろせ」
相澤先生が指示をした。部屋に荷物を運んだら、食堂で夕食。その後は入浴で就寝。
明日が本格的なスタートらしい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 380人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
舞桜 - 面白かったです。 更新Fight です・・・。 (2017年10月23日 20時) (
レス) id: 0d8d084b09 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！！ (2017年9月18日 1時) (レス) id: 2701ea0710 (このIDを非表示/違反報告)
BENI(プロフ) - 魅宵さん» え、どこだろ探して直しますね！にやにこありがとうございます！ (2017年8月19日 14時) (レス) id: df61bdf79c (このIDを非表示/違反報告)
魅宵(プロフ) - 梅雨ちゃんの苗字が蛙「吸」になってます。よんでていつもにやにや・・・いえ、にこにこしてます。これからも更新頑張ってください！！ (2017年8月19日 14時) (レス) id: db2d05fb2f (このIDを非表示/違反報告)
BENI(プロフ) - 星空りゅなさん» 面白い、ありがとうございます！大好きだなんてそんな！いずく君との絡み頑張ります。更新頑張ります！ (2017年8月2日 15時) (レス) id: df61bdf79c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：BENI | 作成日時：2017年7月1日 17時
