【ヒロアカ】フェニー【轟焦凍】 (ページ28)

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「オールマイト！！！！」

　叫んで飛び出していった。
　阻むのは、黒い靄。私も噴射を使って飛び出す。今度は間に合って、デクくんを掴んだ。それから炎の羽ばたきで黒い靄を払おうとした。
　その瞬間だった。

「どっ！！け、邪魔だ！！デク！！」

　私たちの目の前に飛んで来たのは、爆豪くん。そして爆破。黒い靄を掴み、ねじ伏せた。
　一方、オールマイト先生と脳無の方でも異変が起きる。脳無の半分がパキパキと凍りついた。

「てめェらがオールマイト殺しを実行する役とだけ聞いた」

　氷を追いかけて見れば、そこに轟くんが立っていた。

「！」
「だあー！！」

　手の男に切島くんが攻撃を仕掛けたけれど避けられる。

「くっそ！！！いいとこねー！」
「スカしてんじゃねえぞ、モヤモブが！！」
「平和の象徴は、てめェら如きに殺れねぇよ」
「かっちゃん……！皆……！！」

　氷結のおかげか、オールマイト先生は脳無から逃れた。

「このウッカリヤローめ！やっぱ思った通りだ！モヤ状態のワープゲートになれる箇所は限られてる！そのモヤゲートで実体部分を覆ってたんだろ！？そうだろ！？全身モヤの物理無効人生なら「危ない」っつー発想は出ねぇもんなあ！！」

　私も覚えている。確かに入口で攻撃を仕掛けられた時に言っていた。それで弱点を見抜き、ねじ伏せた爆豪くんは流石だ。

「ぬぅっ……」
「っと動くな！！「怪しい動きをした」と俺が判断したらすぐ爆破する！！」
「ヒーローらしかぬ言動……」

　始まる前に13号先生が言っていたことを聞いていなかったのではないかと疑ったが、きっと加減はわかっているはずだと思うことにした。

「攻略された上に全員ほぼ無傷……。すごいなぁ、最近の子どもは……恥ずかしくなってくるぜ、敵連合……！」

　あの手の男が。

「脳無、爆破小僧をやっつけろ。出入口の奪還だ」

　指示を下した。
　途端に脳無が動き出す。バキッと凍りついた体が砕けようとも、起き上がった。

「身体が割れてるのに……動いてる……！？」
「皆下がれ！！なんだ！？ショック吸収の”個性”じゃないのか！？」

　ずっと掴んでいたデクくんの肩を放して、地に足をつけて一歩後ろに下がる。

「別にそれだけとは言ってないだろう。これは”超再生”だな」
「！？」
「脳無はおまえの100％にも耐えられるよう改造された、超高性能サンドバック人間さ」

　崩れた身体の部分はたちまち再生していく。