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You side
急に見知らぬ彼が声をかけてきた。
私も…きっと彼もこの状況に驚きを隠しきれていなかったんだ。
彼ははっとした表情で
傘をほり投げて勢いよく私に近づいてきた。
勢いよく彼は私が握りしめるカッターを奪い取り私を見つめた。
不思議そうな表情を私に向けてきたが、私はそんなことはどうでもよかった。
急に止めに入ってくるというドラマの様な展開に私もついていけなくて…でもそもそも私の今の本望はこの世から消え去ることで……
何が言いたいって邪魔するなってこと。
宮「ねえ、家どこ?送るよ。帰ろう?風邪ひいちゃうから」
正直、呆れすぎて冷静をまた保つことができた。
家?
帰る?
……今更?
今家に帰れば「殴ってください」と言ってるようなものだ。風邪をひくかひかないかなんて今から死ぬ私には関係ない。
そんなことを考え始めたらまた虚しくなってきた。
さっさと死んで全て終わらせて何も考えたくないし、何も感じたくないって思った。
「返して…」
はやく死にたくて、私なんかに関わってほしくなくて、返して欲しいという意思表示をしたのに
宮「返さないよ。てか、返せるわけないじゃん。」
なんて彼が言うから…
私の中でプツンと何かが切れたんだ。
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みろこ(プロフ) - すごくいいお話です、。更新がんばってください!! (2020年1月14日 22時) (レス) id: e88739cb4f (このIDを非表示/違反報告)
けーぽ(プロフ) - めっちゃ面白いです!! (2019年12月10日 23時) (レス) id: 386d70d567 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅 孔 雀 | 作成日時:2019年11月30日 23時