十話、ホストクラブ ページ10
ふわっとしたホストクラブです
ーーーーーー
「いらっしゃいませ」
『っぁ、ぁの…！』
「はい、どうなさいましたか。」
『ぃ、伊弉冉、一二三に、忘れ、ものを……！！』
「…………お客様、一二三さんは本日はもう指名が入ってしまいまして…」
『あ、あの、そ、ぉ、じゃ、な、くて……』
まだ客が誰一人もいない中煌びやかな装飾の店内に入ると大変見目麗しい青年が笑顔で出迎えてくれる。珈琲で濡れたフードを被った男か女か分からない人物によくそんな笑顔が向けられるものである。
「…ですから…」
『ッ、ぼ、僕は、千堂、神羅、です……一二三に、つた、えれば、わかり、ます……！』
ヒリヒリと痛む皮膚の痛みに涙を流しながらそう食い下がる。一二三のスーツは一つでもかけてはいけないのだ。それを知っている神羅は何としても届けるためにどうにか届けてもらおうと頑張る。
「お客様、本日はお引き取りくださ
「ちょ、ま、待って待って！」
…！先輩ッ！？」
一二三の後輩だったのだろうか。奥からやって来た一二三に驚き振り向く。
「っはぁ、はぁ……か、神羅、どうして……」
「先輩、ホントに知り合いで……」
「そうだよ……危ない危ない……」
「し、失礼しました……！！」
走って来たのか息を切らしながら一二三は神羅に尋ねる。ついでに後輩からの質問にもしっかりと答えていた。
『だ、いじょうぶ、です……ひ、一二三、わすれ、もの……大事、なのだか、ら、わすれないで……』
「お、神羅っちありがと〜よく来れたな〜！褒めてやるぞ！………………ん？何でそんな濡れてんの？」
神羅はパーカーで手を少し拭くと鞄の中から一二三のベストとネックレスを取り出して差し出す。
それを忘れたことに今気づいたのか、一二三は頭を撫でて礼を言う。
『え、と、ね……な、なんか、ぶつかられて、珈琲、かけられ、た…………ッいた……ぃ』
「！火傷してんじゃん！？ちょ、氷氷！」
「は、はいッ！」
「珈琲を掛けられた」という言葉を聞き顔色を変えて神羅のフードをすぐに取ると顎を持って顔を角度を変える。その時皮膚が引っ張られ火傷の痛みが強く走ったのか顔を歪め、声を出してしまう。
火傷に気づいた一二三は慌てて後輩に氷を持ってくるように指示を出す。優秀だったようで直ぐに持って来てくれた。
「他は？」
『っと、わ、わかん、ない……お、お財布、濡れた、のと、服、とか……』
「………………神羅、取り敢えず更衣室行こうか…」
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伏見桜(プロフ) - ちょっと待ってもう50話？？？？？？？？？？ポッセ描いてたのにこれに気付いてタッチペン投げてしまった……。これも一重に皆様が読んでいただいておりますお陰です。誠にありがとうございます。 (2020年5月6日 2時) (
レス) id: 3120be2f53 (このIDを非表示/違反報告)
伏見桜(プロフ) - 水月さん» ありがとうございます！！お久しぶりでございます、まだまだ終わりは見えませんがいつでもフルスロットルで頑張らせていただきます！ (2020年5月1日 2時) (レス) id: 3120be2f53 (このIDを非表示/違反報告)
水月 - お久しぶりです！続編も見させて頂いてます！これからも更新頑張ってください！ (2020年4月30日 4時) (レス) id: 13085b09f2 (このIDを非表示/違反報告)
伏見桜(プロフ) - 時神さん» ありがとうございます！！常に散々な目に遭う主人公ですがこれからもよろしくお願いします！ (2020年4月20日 11時) (レス) id: 3120be2f53 (このIDを非表示/違反報告)
時神(プロフ) - たまたま見かけてシリーズ一気読みしました……すごい好きです更新頑張ってください！！！！！ (2020年4月20日 11時) (レス) id: 6a39446066 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伏見桜 | 作者ホームページ：
作成日時：2020年4月16日 1時
