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六話 ページ6

「んぁっ、す、まん…今、起きる……」

『ど、独歩ー!!』

神羅は独歩が手からおにぎりを落としそうになり落とすギリギリで手を皿のようにして支える。


「…………!あ、すまん、ありがとう、神羅、起きた、起きたぞ。」

午前7時になると同時に完璧に目を覚ました独歩は慌てて口を閉じて口の中のものを飲み込むと神羅に礼を言う。

『独歩、これも食べれる?』

「え?ああ、いけるが……神羅は食べなくていいのか?」

『左馬刻に食べさせてもらったから……お腹いっぱいなんだ。』

「……そうか。ならいいんだが。」

独歩は少し眉間に皺をよせるとそう答えてパンを受け取る。チョコとホイップが入ったもののようだ。

「……うげっ、甘いの……」

『ど、独歩、駄目、なら、僕食べるから……』

「…すまん…………今甘いの食ったら吐く自信しかない…一二三、他のは無いか?」

「えーっと……はい、コロッケ」

一二三はそう言ってポイっとまた後部座席までパンを投げる。行儀が悪いが、リクライニングを全開にし一番後ろの椅子に靴を脱いで座っている独歩と神羅にはそうでもしないと届かないのであった。
(二列目の椅子を倒して三列目の椅子に足伸ばして座ってる感じです、伝われ)

「わっとと……ありがとうな。」

「ん。あと三十分くらいだから寝るなら寝てろよー。」

『…僕、寝る…』

二人の母親のように一二三はそう声を掛ける。寂雷は先程からずっとパンを食べていた。時折水を飲んでは居るが。



さて、それから三十分。特に何が起きるわけでもなく、神羅は独歩に肩を貸してもらい眠り、独歩はスマホでSNSを見て、一二三は前を向いて、寂雷はパンを食べながら周囲に注意をして安全運転で家へと着いた。


「…着いたぞ、起きろ神羅。」

『…………んぅ…もう…?』

「そうだ。一二三、家から車椅子持ってきてくれ。」

「ほいほーい。センセーも一緒にレッツゴー!」

「わ、私もか……」

神羅のシートベルトを外しながら独歩はそう指示を出した。一二三は何故か寂雷と共に先に家の中に入り、ガラガラガラと騒がしい音を立てながら何も乗っていない車椅子を押してくる。
時刻は午前8時過ぎ。予定通り帰ってくることが出来たようだ。

『だ、大丈夫…車椅子に乗るくらいなら、出来るから……』

「そうか?怪我するなよ?」

無言で抱き上げてこようとする独歩に慌ててそう言い、腕力だけで扉の前まで移動する。

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伏見桜(プロフ) - ちょっと待ってもう50話??????????ポッセ描いてたのにこれに気付いてタッチペン投げてしまった……。これも一重に皆様が読んでいただいておりますお陰です。誠にありがとうございます。 (2020年5月6日 2時) (レス) id: 3120be2f53 (このIDを非表示/違反報告)
伏見桜(プロフ) - 水月さん» ありがとうございます!!お久しぶりでございます、まだまだ終わりは見えませんがいつでもフルスロットルで頑張らせていただきます! (2020年5月1日 2時) (レス) id: 3120be2f53 (このIDを非表示/違反報告)
水月 - お久しぶりです!続編も見させて頂いてます!これからも更新頑張ってください! (2020年4月30日 4時) (レス) id: 13085b09f2 (このIDを非表示/違反報告)
伏見桜(プロフ) - 時神さん» ありがとうございます!!常に散々な目に遭う主人公ですがこれからもよろしくお願いします! (2020年4月20日 11時) (レス) id: 3120be2f53 (このIDを非表示/違反報告)
時神(プロフ) - たまたま見かけてシリーズ一気読みしました……すごい好きです更新頑張ってください!!!!! (2020年4月20日 11時) (レス) id: 6a39446066 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:伏見桜 | 作者ホームページ:   
作成日時:2020年4月16日 1時

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