50.他人のフリ ページ50
．
「サックスしてたの！？」
テテ「そう、まだ吹けるかな。」
彼が使っていた部屋に入ると管楽器を手にし音を出してみる
「すごい、かっこいい。」
テテ「やってみる？」
「えっまず持ち方が分かんない。」
テテ「右の指をここから、、」
「ここ？」
テテ「そうそう合ってる。左は、、」
私の後ろにまわって手取り足取り教えてくれて
力いっぱい吹いてみせるとキィーっと高い音がして
私の両耳を塞ぐ彼が笑っている
テテ「ッハハハ、上手。笑」
「ごめん！難しい。笑」
それから彼の兄弟に、仕事から帰ってきたお父さんまで会って
帰りのバスの中では緊張から解放されて
知らぬ間にキムテヒョンの膝の上で爆睡してしまって
テテ「A、もうすぐ着くよ。」
「ん"・・あ"、うん、」
身体を起こすと窓の外は見慣れた景色
すっかり暗くなっていて
テテ「バスも別々で降りよう。」
「うん。」
テテ「だからここで今日はバイバイね。」
「分かった。」
テテ「一人で帰れる？」
「うん、大丈夫。」
すると彼は私の耳元に手を当てて囁くように
テテ「最後にキスしたい。」
彼の目を見ると、誰にも気付かれないように頭をかがめて
テテ「バスが止まったら他人のフリしろよ？」
「うん。」
その言葉が少し寂しく目を閉じて、一瞬
ふわっと重なった唇に何故か泣きそうになって
テテ「バス停に着くまで・・」
そう言って、なんとも言えない目をして再び
深くなるキスに必死で合わせて
テテ「好きだよ。」
湿った唇を噛み締めると声に出さずただ静かに頷き
彼の方から足早にバスから降りて行った
「あっ！」
座席に忘れた彼の帽子をバスから降りて追いかけて届けると
「あのっ、忘れ物・・」
テテ「・・・っ、」
無言で受け取り、そそくさとタクシーを止めて去って行った
「無愛想・・」
まるで別人
さっきまでキスをしたキムテヒョンと同一人物なのかと疑う程
フリですら他人になることに対して怖く思えて…
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77 - なゆさん» お待たせしてすみません（ ; ; ）コロナ禍で止まっていた日常生活中は更新出来ていたものが、仕事や子供達の習い事や部活に試合と再開した途端、家事してたら中々時間が取れなくなって気付いたら一ヶ月経っていました（ ; ; ）そしたら更新停止と表示されてたこと知ら (2021年1月1日 22時) (
レス) id: 349715234e (このIDを非表示/違反報告)
なゆ - 更新停止ってなってたので… 違ったのですね 良かった〜嬉しいです^ ^ 楽しみにしてます こちらこそすみません ありがとうございます^ ^ (2021年1月1日 21時) (レス) id: c3cca9217a (このIDを非表示/違反報告)
77 - なゆさん» すみません中々続きが書けずにいまして（ ; ; ）やっと正月休みに入るので時間を作って書いていきたいと思います。申し訳ないです(＞＜) (2020年12月31日 0時) (レス) id: 349715234e (このIDを非表示/違反報告)
なゆ - 77さん ずっと楽しみにしてました。 残念です(ToT) (2020年12月29日 22時) (レス) id: c3cca9217a (このIDを非表示/違反報告)
77 - 美幸さん» ありがとうございます★続きまた明日か明後日書けたら書きますね(^-^)コメント嬉しかったです！ (2020年11月21日 8時) (レス) id: 349715234e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：77 | 作成日時：2020年9月6日 22時
