赤いリードと緑のベンチ TH

46.許されると思ったら間違い ページ46

テテ「機嫌なおして。」









その花束を私の手に持たせると彼は携帯を手にし









「何？写真？」









向けられるライトが眩しくて









　


テテ「うん、花と一緒に。


フフッ、可愛い。」








シャッター音もなく肩で笑い始めるから









「あぁっ、もぉ！ムービー撮ってるでしょ！？」






テテ「ッハハ、違うって。笑」






携帯を取り上げようと手を伸ばすが大きな花束が邪魔をして









「こんな時に(撮ろうとするのが)ありえない。」






テテ「怒った？」






「イケメンだとなんでも許されると思ったら大間違い。」






テテ「ッハハ、言うことが俺のおばあちゃんみたい。笑」






「ッフフ、もう撮るのはやめてっ。」









すると




キムテヒョンの手から膝の上に落ちた録画中の携帯





立ち上がると私の目の前に立って





花束をもう一度ベンチに置きなおし少し屈んで









「・・・っ、」









冷たい私の唇に一瞬だけ触れた温かい唇









テテ「俺のこと本当に好き？」






「・・っ、本当にって？」









すると今度は上から私の身体を抱き寄せてきて









テテ「ちゃんと言って。」






「・・・っ、どうしたの急に、」









きつく抱きしめられる









テテ「ううん、愛されてるのかなって急に不安になった。」






「・・・っ、」






テテ「俺の性格めんどくさい？」






「ううん・・本当は、このお花も嬉しかったよ。」









フッと身体が離れると




柔らかな表情で両手を繋いでくる彼が





本当は愛しくて









テテ「Aと連絡取れないだけで死にそうだった。」





「そうなの？」








指を絡めてくるその手が揺れる









「もう一回しゃがんで。」





テテ「うん？」








私は強引にキムテヒョンのネクタイをグイッと手繰り寄せ








テテ「・・・っ、」







顔を傾けて今度は私から彼の頬にキスをして









「好きに決まってるじゃん。」






テテ「・・・っ、」






「分からない？」






テテ「いや、だってA言葉が足りないから、


いまいちどう思ってるのか分かんなくて。」









彼は意外と繊細で




私よりもずっと考えているように思えて…









「本当はもっと会いたいし連絡も取りたいよ。」

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