赤いリードと緑のベンチ TH

2.明日も来る？ ページ2

テテ「いつもここで散歩してますか？」



「いやっ･･あっそう、明日も明後日も。」



テテ「この時間に？」









目元しか見えない彼の周りを



追いかけ合うチョコ達とは違って



一定の距離を保ちながら立ち話をしていると



突然グイッと引っ張られたリードに持ってかれる腕









テテ「ッワァ"！！」




「・・っ！！」









二匹のリードに巻き付かれた彼の足を釣るように




私に向かって倒れかかってきたから




咄嗟に両手で身体を支えて









「・・っ、大丈夫！？」









すごく近くて




目の前の彼は思った以上に大きくて









テテ「っ、ゴメンッ！」









ふっと離れた彼から香った石鹸の香り









テテ「タナぁ、アッパ(お父さん)転んじゃうところだったよぉ！」




「ごめんなさい、うちのチョコが、」




テテ「いやっ、タニがチョコに遊んでもらいたくて、」









" えへへ " と笑う彼が目の前の緑のベンチに腰を下ろしたから





私もチョコをヨンタンと遊ばせる為に隣に座って









テテ「タナ、おばあちゃんが出来て嬉しいね、俺と一緒だ。」








お尻をフリフリとさせながらチョコに甘えるヨンタン









そんなヨンタンに向ける



愛しそうな飼主の優しい眼差し









「おばあちゃんっ子？」




テテ「はい、おばあちゃん大好きだったけど、


今はもういなくて。」




「っ、そうなんですね。」








遠く、空を見つめる横顔





まつ毛が凄く長くて









テテ「チョコは何歳ですか？」




「えっと、13歳かな。ヨンタンは？」




テテ「ヨンタン、明日で3歳っ。」




「明日！？ヨンタンの誕生日？」




テテ「そう、10歳も違うんだね。」








私に話しながらヨンタンに向けても会話をする彼









明るくなってきた空



目の前に広がる川が朝の光を反射させる









テテ「Aさんは何歳？」




「私は26(満25歳)です。」




テテ「おっ、１９９５年生まれ！？」




「あ、そうっ！」




テテ「じゃあ同い年だ！


今25歳(満24歳)だけど誕生日来たら26になるっ。」




「えっすごい、同い年？」









昔どこがで会ったことがあるのか？





見たことがあるような気がして・・









「あっ、そろそろ帰らなきゃ、


仕事に行く準備しないと、」




テテ「っ、明日も来る！？」




「・・・っ、」









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