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三週間後、月が変わって採血の日。


今日から採血は私がすることになったので翔平くんが来院する時は真美ちゃんには和泉ちゃんの手伝いや備品の発注をお願いした。


「A先生こんにちは」

「こんにちは」



診察室に入ってき翔平くんは椅子に座るや否や世間話を始める。



「昨日何食べたの?」

「昨日はー…ピザとワイン少しかな」

「太るよ」




「…うるさい」

痛いとこ突かれて思わずムスッとしてしまう。






「嘘。A先生可愛いよ」

「…」





なんかこう、翔平くんと話してると丸め込まれるというか…



調子が狂う…。





普段は患者の前で感情を表に出すことがないように気を付けているのに翔平くんの前では出てしまう。

やっぱりこの距離がいけないんだろうか。





彼のペースに持ってかれてはいけない。

翔平くんの生活の話題に切り替えよう。


「…最近の食生活は?」

「変わりないよ、いつものメニュー。水分も少し多めに取ってる」

「運動量も変わりなし?」

「毎日同じ」

「普段の生活で変わったこととか何かある?」

「うーん、これと言ってないかな」

「分かった。じゃあ採血するね」



 

用意した採血台にはいどうぞと言って腕を乗せる翔平くん。



翔平くんの太くてがっしりした腕に駆血帯を巻いて一生懸命、血管を探す。



採血なんて久しぶりだから集中していたら耳にかけていた髪の毛がはらりと前に落ちてきた。





邪魔だなと思っていたら自分の手ではない誰かの手によって髪の毛が耳にかけられる。



「っ、」


驚いて前を見れば私の耳を翔平くんの手が掠めながら離れていった。




「顔見えないじゃん」















「…からかうのやめて」




また腕に視線を戻して見つけた血管にブスッと針を刺す。


管を伝って採血スピッツに血が溜まっていくのを見てとりあえず一安心。






躯血帯を外し、針を抜き、止血テープを貼る。


「じゃあまた一週間後に結果聞きに来てね」

「はーい」

「気を付けて帰ってね」

「ありがとう、またね」


ニコッと笑って立ち上がり、扉の前であ、A先生と言って翔平くんがくるっと振り返った。


「どうしたの?」








「俺に会えるまで良い子にしててね」




じゃあと言って翔平くんは帰って行った。





良い子とは…?

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設定タグ:大谷翔平 , プロ野球 , エンゼルス   
作品ジャンル:恋愛
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まめ(プロフ) - ドキドキして、何回も読み直してしいます\(//∇//)\続き楽しみにしています❤︎ (8月25日 16時) (レス) @page21 id: 4932f322b5 (このIDを非表示/違反報告)
nanami(プロフ) - まぷさん» コメントありがとうございます!気になりすぎるなんて嬉しいです!( ; ; )更新頑張りますのでよろしくお願いします! (8月25日 12時) (レス) id: 0df3b5dcd4 (このIDを非表示/違反報告)
まぷ - 続きが気になりすぎます😱 (8月24日 20時) (レス) id: bd0ff71021 (このIDを非表示/違反報告)
nanami(プロフ) - コメントありがとうございます!初めまして!楽しんでいただけているようでとても嬉しいです(^^)!頑張りますので宜しくお願いします! (8月7日 21時) (レス) id: 3cd400a242 (このIDを非表示/違反報告)
カイシウ(プロフ) - 初めまして、いつも楽しみに見ています。更新頑張ってください‼︎ (8月7日 19時) (レス) id: fce646436a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:nanami | 作成日時:2023年5月5日 18時

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