三寒四温／氷室零二 ページ8
「おお〜！」
初雪が降ってから、世間は既にクリスマスモードだった。普段は真っ暗な夜がイルミネーションできらめいているしケーキだのチキンだのの予約も始まった。
俺はそういうイベントごとは好きなタイプではない。が、まあAがいるのにデートもしないのは怒られそうなのでクリスマスには早いがイルミネーションを見にきた。決して俺が楽しんでるわけではない。
その証拠に、俺の横にいるしっかりマフラーを巻いたAが鼻先を赤くして歓喜の声を上げている。
本当はクリスマスとかイブに連れてきてやりたかったけど、まだ高校生だから聖なる夜にうちに帰らないなんてのをお互い親が許してくれるわけがない。から、クリスマス前なら帰さなくてもいいかななんて思うわけだ。いやだから楽しんでねえって。
「どうだ、綺麗だろ」
「なんで氷室が自慢げなの」
俺に即座にツッコんだAが笑うと口から白い息が漏れる。Aはポケットに突っ込んでいた両手を出して摩擦で手を温めだした。
「イルミネーションは綺麗だけどね？ほら、まだクリスマスじゃないし寒いんだよねえ。私寒がりじゃん」
さむさむと文句を言うAに俺は苛立つ、がなんとか堪える。いや確かにクリスマスじゃねえし寒いけど、こういうイルミネーションなんてカップルのために準備してるようなもんだろ！楽しめや！！
「だからさ……クリスマス当時にもう一回、」
Aの言葉は無視して俺はAの片手を奪った。ひんやりとした指の間に自分の指を絡めて、いわゆる恋人繋ぎをしてやると、寒いからか照れてるからか顔を赤くして黙りやがった。
「言っとくけど、クリスマス当日は無理。お前のこと家に帰せなくなる」
「……ハイ」
「来年また見にこような」
「イイヨ……」
「なんかお前熱くね？」
隣を見ればAはタコみたいに顔が真っ赤で、噴火寸前の火山みたいだった。それがおかしくておかしくてつい噴き出して大爆笑してしまった。
「冬じゃなかったら熱でぶっ倒れてたかもな。寒さに感謝しろよ」
「あーもう、うっっっっさい！！！」
Aが怒り出したので「はいはいごめんごめん」と適当に謝って手を握る力を少しだけ強めてやった。
あーあ。こいつ、本当にかわいいな。
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みのり(プロフ) - 幼い、じゃなくて幼馴染です！ (2022年10月6日 0時) (
レス) id: c34ffc6411 (このIDを非表示/違反報告)
みのり(プロフ) - ありがとうございます〜。主が小田島の幼いなじみでそれに嫉妬するヤンデレビンゾーくんが見たいです。。 (2022年10月6日 0時) (レス) id: c34ffc6411 (このIDを非表示/違反報告)
いおり(プロフ) - みのりさん» わ〜〜〜みのりさん！！お待ちしておりました❤️🔥💖もちろんです、リクエストお願いします！！！ (2022年10月5日 21時) (レス) id: 689bc8be02 (このIDを非表示/違反報告)
みのり(プロフ) - いおりさん…ビンゾーくん最高です。リクエストお願いしてもいいでしょうか？ (2022年10月5日 21時) (レス) @page4 id: c34ffc6411 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いおり | 作成日時：2022年10月4日 10時
