ファン以上 恋人未満？-Ryosuke.Y-

初めてのデート ページ20

涼「お疲れさま」


車で来ている彼はジュースを頼んだ


『涼介くんも、お疲れさま』


彼が頼んでくれたスパークリングワインの小さなグラスが、こちんっとジュースとぶつかる



涼「どうだった? 韓国、久しぶりだったんでしょ?」


『うん、友だち、に会ったよ』


涼「そっか、良かった」


『ふふっ、なんで"良かった"なの?』


涼「だってAちゃん忙しそうだし...
今はまだ日本に来ても"帰って来た"って感じじゃないでしょう?」


『うん... 実は韓国に帰ると安心する』


悪意はないって分かってはいるし、
きっと海外生活の長いわたしを気遣った発言のはずなのに、


突き放されたような気持ちだよ...


わたしは、どんなに日本に馴染みがなくたって、


彼に"おかえり"って言ってほしかった



涼「俺もね、結構プライベートで韓国行くんだ
まとまった休みができたときとかにさ」


『そうなんだ! お買い物とか?』


涼「買い物もだし
あ、去年はSHINeeのコンサート行ったよ」


『テミナとほんとに仲良いね
テミナが日本デビューしてから?』


ふと、思った


彼はチャンミンオッパとも面識があるのだろうか


涼「うん、元々Aちゃんのパフォーマンスをネットで見て、韓国のアーティストに興味持ったんだ」


恥ずかしそうに、お箸をちまちま動かしながら耳を赤くする彼


『ふふっ、嬉しい
だけど、わたしの先輩たちも日本で活躍しているでしょ?
BoA先輩とか、少女時代オンニとか 知ってる?』


あえてオッパの名前は出さないで言うと


涼「あー、東方神起は知ってたよ!
カッコイイよね、俺ユノさんのダンスの動画、何回も見たよ」


『そうなの! ユノオッパはね、ほんとにかっこよくて』


一瞬ドキッとしたけれど、きっと彼は気付いてないはず...


気持ちを隠すのは大の得意だから

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