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153 N.M ページ5

内田って女は神崎に引いてるようやった。

騒いでるあいつ見て同じ事は出来ないっていうんやから翔と卓が言う通りまともな奴なんやろな。

翔平が打撃練習に向かったから神崎もいなくなってブルペンは静かになった。

ようやくまともに練習できるわ。

今日は肘の調子もええし、少し多めに投げよかな。


しばらく良い感じで投げて休憩しようと思ったら、まっすーと内田って女が話してるのが見えた。


宮「まっすー、もう休憩してんの?」

増「うん、あきちゃんと話してた」

宮「あきちゃん?」

増「彼女の事」


いつの間にそんな仲良くなったんや?


増「翔平があきちゃんって呼んでたからなんであだ名で呼んでるのか気になってたんだよね。そしたら彼女、前の代表合宿でスタッフしてたからそこで翔平と仲良くなったんだって」

宮「翔平と知り合い?翔と卓もあんたの事知っとったけど」

「最初に中田さんと大谷さんに合宿で知り合ったんです。その後、お二人とお会いした時に中島さん達も一緒にいらしてたので仲良くさせて頂いてます」


しっかりとした口調で話すんやな。

神崎は語尾がのびのびで聞いてて不快や。

あいつ確か翔平と同じ年やろ。

大人としてええんか?


増「合宿か〜俺らも行きたいな」

宮「まあな。候補にはあげてもらってるし、行けたらいいな」


代表に選ばれる可能性も増えるわけやしな。


「…お二人は上層部から次回の合宿についてお話が伝わってるんですよね?」

増「そうだよ」

宮「いきなりロッカーに上層部の人が来てびっくりしたわ」

増「そうそう!俺らだけだったから完璧に気抜いてたよな笑」

「ロッカー…」


…?

なんかこいつの表情が変わったように見えたで?


増「そうだ。そろそろロッカー戻ろうよ。あきちゃんも来る?」

「良いんですか?」

増「翔と翔平も戻ってる頃だと思うし、一緒においでよ」

「…じゃあお邪魔します」


なんか気になるけどとりあえずロッカー行くか。


ロッカーに入ると案の定、野手の奴らも戻ってて大騒ぎや。


増「翔、翔平!あきちゃん連れて来たよ」

大谷「え!?あきちゃん!」

石「あきちゃんやー!」

「きゃ!し、慎吾くん!」

西「慎吾!何抱きついとるんや!」

杉「離れろよ!」


内田じゃなくてこいつらが騒ぎよるもんでうるさいわ〜


中「お前らうるさいねん!A、こっちおいで」

「は、はい…」


騒がず、大人しく座っとる。

やっぱり内田あきらは神崎と違うんやな。

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作者名:bell | 作成日時:2017年9月13日 1時

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