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「翔平くんには彼女が...」
大谷「彼女なんていない。普通より目立つ仕事してるからファンの人とかが勝手に彼女って名乗っちゃう事があるんだ」
「でも翔平くんにはもっと良い人が...」
大谷「Aちゃん以上なんていないよ」
声から、心音から彼の本気が伝わる。
でも...私は...
「ごめんなさい...」
大谷「......」
「私...誰かと付き合うなんて考えられない...」
大谷「それは勇人さんや哲人さんでも？」
「うん...だって私は...」
バケモノだから...
「翔平くんには感謝してる。内田家に戻れたのは翔平くんやみんなのおかげだから。だからみんなに幸せになってほしいの」
大谷「俺の幸せはAちゃんと一緒にいることだよ」
「異端な私が近くにいたら周りからどう思われるか...家族でさえしょっちゅう近くにいる事は出来ない。友達ならまだ逃げ道はある。お願いだから自分を大切にして！」
大谷「大切にしてるよ。だからAちゃんと一緒にいたいんだ」
「なんで...」
大谷「Aちゃんがいれば頑張れる。いつも以上の力が出るんだ。Aちゃんの存在が俺の幸せ」
抱き締められる力が強くなる。
私は...どうしたら...
「翔平く...」
？「すっかり腑抜けたな」
大谷「！？」
誰！？
音も気配もしなかった。
？「無限城を離れ、ただの女に成り下がるか？舞姫」
大谷「舞姫って...誰だお前は」
？「あんたに用はない」
「聖(こうき)...」
どうしてここに？
もしかして...
「やっぱり聖が代表選手の襲撃を計画した黒幕なの？」
大谷「え！？」
聖「カンは相変わらず冴えてるようだな」
サンライズは以前、聖を奪い屋として雇っていた会社。
もしかしたらサンライズを隠れ蓑にしてるんじゃないかと思ったけど...
「なぜ選手を狙う？」
聖には選手を傷付けて得をする事はない。
わざわざ神崎さんに卍一族を雇わせて姿をわかりにくくする必要もないはず。
聖「お前がいるからさ」
私...？
「どういう事？」
聖「お前は裏で生きるべきだ。舞姫として無限城で」
「......」
聖「お前のようなバケモノが表で過ごせると思っているのか？」
大谷「なんなんだお前は！Aちゃんはバケモノなんかじゃない！」
聖「うるさいな」
「！？やめて！聖！！」
聖は居合の達人。
スピードが...早い！
ガキーン！！
「ぐっ...！」
大谷「Aちゃん！」
重い攻撃...
跳ね返す事が出来ない...
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作者名：bell | 作成日時：2017年9月13日 1時
