160 N.M ページ12
栗「彼女はなぜ裏の世界に？」
ゲ「簡単に言うと人身売買目的の誘拐です」
増「誘拐...！？」
ゲ「恐怖から声の能力が目覚め、普通の生活を諦めて裏で生きる事を決めたそうです」
こんな小さい体でどんな恐怖と戦って来たんやこいつは...
ゲ「お嬢の能力は使い方によっては敵だけでなく自分の体をも傷付けます。お嬢は仲間を守る為にその力を使い続け、いつ倒れて死んでもおかしくない状況になりました」
中「俺と翔平もその能力で助けられました」
ゲ「裏の人間に戸籍はない。保険のないお嬢を治すには莫大な費用が必要だった。社長は全額自分が出すつもりでいたんですがお嬢がそれを良しとしなかったんです」
西「なんで！？死んでまうやん！」
ゲ「仲間に迷惑をかけるぐらいなら死を選ぶ。お嬢はそういう人です。実の家族にも異端な能力を持った自分が側にいては迷惑になると思って会いませんでした。会おうと思えば会えたのに...」
なんつー奴や...
ゲ「しかし、裏稼業の仕事がきっかけで家族に会い、受け入れてもらえた事で治療をする事が出来ました。無理がたたって完治までに1年近くの入院が必要になりましたが」
栗「1年も入院してればそりゃ体力も落ちるな」
ゲ「今は日常生活に支障がないぐらいまで回復しましたが、まだ戦うには万全ではないようです」
「「「「......」」」」
ゲ「ファイターズは若い女性に対して引っかかる所があるようですので無理にとは言いません。ですがお嬢を信用してください。彼女はただ貴方達を守りたいだけです」
俺たちを守る為...
栗「...宗田さん。安心してください。私は彼女を信じています」
ゲ「！？」
卓「俺も」
杉「俺も俺も！」
西「俺だって！」
石「俺もっすよ！」
......
増「俺もAちゃんを信じてるよ」
宮「俺は...」
あいつを...
「んんっ...」
大谷「あ、Aちゃん？起きた？」
「...あれ？私、寝てた？」
中「疲れたんやろ。病み上がりなのに助けてくれてありがとな」
「私はその為に来たんですから。皆さんを怪我させる訳にはいかないですよ」
宮「...無理すんなよ。まだ子供なんやから」
「なんか...宮西さんお父さんみたいです」
宮「...お前みたいな子供がおっても楽しいかもしれんな」
「え？」
宮「助けてもらっとる立場やけど少しは甘えろ。見てて危なっかしいわ」
「...ふふっ！ありがとうございます」
俺はお前を信じる。
やから無茶はすんなよ。
A。
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作者名：bell | 作成日時：2017年9月13日 1時
