幸福の賛美歌

35 A.U ページ37

父さん、母さん、姉ちゃん、そして美希と話しているとあっきーに呼ばれた。


内「なに？どうしたの？」


人の輪から離れると長谷部さんもいた。


秋「篤人。工藤さんとどう言う関係なんだ？」


...長谷部さん、話したな。


内「別に何もないよ」

長「ないならなんで様子が違うんだよ？ボーっとしてる時間も増えたし」

秋「美希さんとの結婚には支障はないんだな？」

内「ないよ」


支障なんてあるはずない。

ただ...ただ...


長「もし、工藤さんが美希さんに危害を加えるような事があったら...」

内「あいつはそんな事しない！」

秋「篤人？」


あ...


長「やっぱり工藤さんと知り合いなのか？」

内「違う...」

秋「どういうことなんだ？」

内「違うんだよ...ただ似てる気がするだけ...」


彼女があいつなら良いと思った。

俺と話してくれなくても元気でいてくれてるだけで俺は涙が出そうになる。

でも違うんだ。


内「ごめん...この話はもうしないで...」

長「うっちー...」


俺は2人から離れて家族の所に戻った。


内「あれ？美希は？」

母「お手洗いに行くって言ってたわよ」

姉「篤人も結婚か〜。美希ちゃんに感謝しないとね。出来の悪い弟をもらってくれて」

父「美希ちゃんに任せっきりにせず、自分の事はちゃんとやるんだぞ」

内「わかってるよ」


俺の結婚を本当に祝福してくれる家族。

あいつも祝福してくれるかな...


母「篤人？どうしたの？」

内「あいつがここにいたら一緒に祝ってくれたのかな...」


俺の言葉に一気に静まり返る。

母さんはうっすらと涙を浮かべているようにも見える。

ごめん、母さん。

思い出させて。

でも、俺は忘れられないんだ。

俺の為に犠牲になったあいつを...

今、どこで何をしているかもわからない。

俺を恨んでるかもしれない。


でも俺はお前が幸せでいることを願うよ。









あきら...

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