幸福の賛美歌

18 M.H ページ20

香「うっちー、あきらって誰？」

内「なんでもない」

大「なんでもないわけないでしょ〜。Aちゃんとなんか関係あるんですか？」

香「まさか昔の女！？」

柿「え！？美希さんいるのにええんですか！？」

内「そんなんじゃねぇよ」


否定しながらも顔は暗く、沈んだままなうっちー。

本当に昔の恋人なのか？

工藤さんとどんな関わりがあるんだ？


長「うっちー」

内「なんすか？」

長「顔が暗い」

内「......」

長「悩みがあるならいつでも聞くがお前には美希さんがいるんだ。大切にしないとダメだぞ」

内「...わかってるし、そんなんじゃねーし」


うっちーはそう言って宿舎へ行ってしまった。


本「それにしてもあの工藤って子、仕事出来るんか？」

大「まだ初日じゃないですか」

香「それにかなりべっぴんさんやし」

蛍「見た目関係ないでしょ笑」

麻「かなり落ち着いてる子だし、うっちーや坂本くん見ても表情崩さないんだから選手狙いって事もなさそうですよ」


確かに選手を見てきゃーきゃー騒いだり、媚を売るような素ぶりはない。

でもなんか気になる。

うっちーがあんな風になる原因はなんだ？


本「あの子、気を付けといた方がええんとちゃう？」

柿「表情は少ないけどいたって普通の人じゃないですか？」

本「俺のカン」

香「カンで危険人物扱いって！」


でも圭佑の言う通りかもしれない。

あの子は何かが違う。

うっちーも何か隠してる。


麻「...長谷部さん」

長「どうした？」

麻「うっちーの事、そっとしておいてもらえませんか？」

長「お前、何か知ってるのか？」

長「うっちーのプライベートの事なんで俺の口からは言えません。でも多分俺が思ってる事とうっちーの様子がおかしい理由は一緒だと思うんです」


麻也はうっちーと付き合いが長い分、昔のうっちーを知っている。


長「うっちーは大丈夫なのか？」

麻「正直わかりません」

長「おい！？」

麻「でも、これはうっちーが乗り越えなきゃいけない事なんです」


麻也の顔は不安で泣き出しそうにも見えるが真剣さが見て取れた。


長「...信じる他ないんだな？」

麻「はい」

長「もどかしいな」


うっちーに一体何があったんだ？

そして...

彼女は何者なんだ？

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