夜宮祭【呪術廻戦】 (ページ13)

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五分きっかり。二人にストップがかかる

勢いそのまま地面に倒れ込み、仰向けに息をするAをご満悦な様子の五条が覗き込む

『はぁ、はぁ…負け、ました』

「初めての実戦形式でこれなら十分
いつも僕(格上)ばっかだと、成長を実感しにくいと思ってね
結果的に金次の成長ぶりも見れて良かった」

「いや……俺の負けだ」

綺羅羅と話していた秤が自身の頬を指す

『かすり傷……？』

「綺羅羅に見せられて気付いた
最初だ。オマエの最初の反撃を躱しきれてなかった」

『で、でも五条さんは“一撃”って＿＿』

抗議すべく起き上がったAの額を、秤がすかさずぺしり、とはたく

「うるせぇ。素直に勝ちを喜べ！！
年下の中坊相手にキズ一つ入れられてる時点で、俺からすれば負けなんだよ！」

『え、あのっ…は、はい…！』

「金ちゃーん、怖がらせないの」

「ふふん、強かったでしょ宵宮
これで体術習い始めて一ヶ月だよ？うんうん、僕の指導の賜物だね
今度Aに自慢しとこーっと」

「マジか……ヘコむぜそれは」

「ん？悟ちゃんの言うAちゃんは……」

「あーそう、宵宮はね、中川Aの妹だよ」

「「！？」」

二人の身体がぴしりと止まる

宵宮Aは中川Aの妹

異姓でありながら姉妹。義姉妹という線ならば、なくはない……が何故か同名

もう曰く有り気な空気。しかも姉は最近亡くなったばかり

どう考えても地雷だ

何が厄介かと言うと、この地雷を当人ではなく横のバカが撒いたこと

「(どう反応すりゃ良いんだよ！)」

「(悟ちゃんのダメなトコ……)」

『ややこしいですよね！』

「「(あ、そういう感じ……)」」

てっきりお通夜ムード突入かと思いきや、当の本人が一番あっけらかんとしている

シリアスの対応はどこか専門外な二人は内心ほっと胸を撫で下ろす

「つーか中川さんか……あの人には世話になったからなぁ」

「ね」

『ナカガワと面識あるんですか？』

「Aは先生ではないけど、高専拠点だったからね
それに、毎年新入生には気に掛けてよく構ってた」

『へぇ…』

「実際俺らも呪力操作については中川さんから色々教わった
……の割にオマエは呪力操作からっきしだったな
俺の呪力特性無視出来てただろ。その特性と合わせりゃ、もっと良い勝負が出来たハズだ」

『秤さんの…呪力特性？』

Aが首を傾げる、それに秤も首を傾げて五条を見る

五条も首を傾げた

「へ〜そんなの出来たんだ」

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