泪 ページ39
『…こんな感じ、だけど』
いつだって、スマイルは超然としていて、優しく、格好よく、周りに人間であることを気取られないように過ごしていた。たまに見せてくれる心の内も悩みを感じさせず、そんなところに私は恋したのかもしれなかった。
でも、人間に悩みが必ずあるように、彼も辛くないことなどない。人相応に、いや相談しない分それ以上の苦しみを耐え抜いて来たのだ。何も漏らさず、ただそこに静かに存在しながら。
「…俺は、そんな綺麗な人間じゃない」
突然、スマイルは語り出す。
「悩みを隠し続けたのも、皆を煩わせたくないとかではなく自己満足だった。俺は人間らしさが嫌いだっただけで、他人を省みることもあまりしなかったと思う」
「でも、燐に会ってそれは間違っていることに気付いた。初めて病院に来た日は驚いたが、こいつは悩みをここで全て吐露した。でも、これといってそれに不快感を感じることもなかった…むしろ、心地いいくらいだった」
そして、決まって彼の独白は突然終わる。
「…ふーん」
静寂に包まれた病室の空気を破ったのはきりやんだった。
「やっぱお前ら出来上がってんじゃねーの？」
ん？は？雲行きが怪しいぞ…
「あーやっぱり？幼馴染みとしてそういうのは言えよー」
「えっ…いやそんなんじゃねぇよ」
『え？いや違うから！誤解すんな』
でもこういうのは大抵、本人たちが否定するほど燃え上がるものだ。
「えっ、燐さんそうだったんですか？」
とうとうばどさんにもいじられてしまう。きりやんは粛清だね！
『はぁぁ…まぁ、いいや。これで仲直りということで。皆、握手したまえ』
と無理矢理六人に手を繋がせると声がかかる。
「え？二人は？」
「『え？』」
「えーと…そこの二人も仲間ですよ？」
なんでや。嬉しすぎる。
なんて思いながらも私達は彼らに手を重ね、これからもよろしくと誓い合った___
-サクシャガタリ-
とうとう10話以上にも渡るスマイル入院編は区切りを迎えるということですね。おめでとー
あ、一応言っておきますが夢主がスマイルさんに恋してたのは昔のことですよ。ちなみに初恋(黙れ)
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雪姫(プロフ) - 小説面白くて大好きです。投稿頑張って下さい。名前を何回設定しても今中燐のままです。何故だか分かりませんか？ (2020年6月23日 16時) (
レス) id: ef862af7e8 (このIDを非表示/違反報告)
まめの(プロフ) - ベルサイコカノンさん» 更新あざす(大声) (2019年5月31日 21時) (レス) id: f4614453c1 (このIDを非表示/違反報告)
ベルサイコカノン(プロフ) - まめのさん» ドンドン長くしてくれてもいいですよは草w あざす(小声) (2019年5月29日 21時) (レス) id: aef7678478 (このIDを非表示/違反報告)
まめの(プロフ) - ベルサイコカノンさん» な、なんか頼まれた…ww逆にﾄﾞﾝﾄﾞﾝ長くしてくれてもいいんだぞwkwk (2019年5月25日 13時) (レス) id: f4614453c1 (このIDを非表示/違反報告)
ベルサイコカノン(プロフ) - まめのさん» レス遅れ申し訳ないです。多分うんざりするくらい長くなるはずですが私は書きます。後は頼みました() (2019年5月24日 22時) (レス) id: 7c4785a38b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ベルサイコカノン | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/bellkanon5/
作成日時：2019年4月28日 21時
