信念:9 ページ9
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「何で此処にいるのかなんて、細かいことは気にするな」
「いや、私は貴方を連れてくるよう神様に言われたんです。話してください」
この人と話して大体十分程だろうか
この人、すごいマイペースなタイプだ。少し苦手なタイプかもしれない方の
質問をすればのらりくらりとかわされ、何故か自分の家で作ったのだと言うお茶を私に寄越す
これをマイペースと言わず何をマイペースという
「そういえば、お前は鶴丸じゃないのか?
先程から話しててずっと中身と外見が合わないのに、何処かが一致しているんだが」
「中身?外見?」
「俺たちは分霊と言えど神だからな、それくらいは判断できるさ」
………そうか、この人にとっては私は神様の形をしたナニかなのか
知り合いの中身が違うのに彼の言う中身と外見の何処かが一致しているなら、そりゃあ戸惑うだろう
「私は神様に体を借りてるんです
神様は私の体と分霊の体を融合させたとか言ってましたから、それが理由だと思います」
「鶴丸が…?それは面白い話だな」
微笑みながら聞いた神様は、少しだけ目を丸くしながらも納得したように頷いた
だけどそこに見える感情はけして見てて嬉しいものではなくて、思わず声を出してしまう
「鶯丸さんのことも、心配してました
だからお願いです。私に、貴方のことを教えてくれませんか」
ゆっくりと、でも真面目な声で話す
……確かに、彼を元の世界に返せば神様が喜ぶからという想いもある。でも、話してて思ったんだ。私は彼を知りたいって
「………そうか、お前は__」
すると彼は突然立ち上がり、私に向かって誰もが見惚れるであろう笑みを浮かべながら
「ありがとう」
そう言って、刀となった
桜が舞い、一瞬にして姿が消えたその光景は、彼は神様よりも桜や春の精と思わせるに相応しいもので
声を出す余裕なんて、一切なかった
………この公園に取り残されたのは、私と一振りの刀だけ
思わず呆然としていたが、すぐにこの刀を、彼を守らなくてはと思って優しく掴む
無機物な冷たさしかないこれはまるで命を無情にも奪う道具の本心を表しているように思い怖く感じるが、彼だと思えば怖くなくなっていった
私の体では引きずってしまうことになるが許してくれるかな、と思った
でも、この人ならきっと許してくれると心の中で確信していたので、謝りながらも引きずって帰る
何処かで鳴いた鶯の声が、やけに耳に残った
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ほわいとぺん - 瑠璃さん» 二人とも大好きな推しなので絡みが多くなりそうなんですよね(苦笑)これからの展開に必要な人物なのでもっともっと出ますよ!楽しみにしててください!応援ありがとうございます!頑張ります! (2019年8月14日 18時) (レス) id: 6658fbc910 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 両作品とも大好きで、私の推しの鶴丸成り代わりなのとリボーン側の推しの雲雀様が出て来て益々展開が楽しみ!これからも体調などに気をつけて更新頑張って下さい!! (2019年8月14日 17時) (レス) id: cd04157892 (このIDを非表示/違反報告)
ほわいとぺん - ミリアさん» 両作品ともすごく素晴らしい上にかっこいいですよね…!鶴丸は私の推しなので夢主ちゃんと同時に活躍させますよ!雲雀さんは元々作品で夢主を成長させる存在だったので、それに加えて絡みをいれますね!応援と心配、ありがとうございます!更新頑張ります! (2019年8月14日 14時) (レス) id: 6658fbc910 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 刀剣乱舞もリボーンも大好きで続きが楽しみです。鶴丸の成り代わりなのも、好みで嬉しいです。もしリクエスト大丈夫なら夢主と雲雀さんを絡ませた話をお願いします。今後も無理せず自分のペースで更新頑張って下さい。 (2019年8月14日 9時) (レス) id: 45b985bd75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほわいとぺん | 作成日時:2019年8月14日 7時