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久々の再会 ページ15

「大丈夫?」

何が起こったのか全く理解出来ずに目を白黒させるAの前に、手が差し伸べられた。
伸ばされた腕の先を見上げれば、目鼻立ちの整った金髪の青年が。

「ごめんね、俺ちゃんと前見てなくてさ」

困ったように笑う顔と言葉に、はっとする。

____自分は今、この人とぶつかったんだ。

「私の方こそ、走ってて。ごめんなさい。」

青年の手を取り、立ち上がる。結構痛かったものの、どこも怪我はしていなかった。

謝罪の言葉を口にしようと、改めて青年を見た。

「あれ、どこかで…?____あっ」

綺麗な金髪と、カウボーイハット。
大きなリュックに、可愛らしいドール。
首には黒い蛇が巻き付いている。

印象的なその風貌は、依然にも目にしたことがあった。

「あ、あの、もしかして私が迷子になったときに道を教えてくれた…」

「ん?……あぁ、あの時の!」

Aが言い終わる前に、彼は気づいたようだ。口角を上げ、興味深そうにまじまじとAを見つめる。

「この辺りで迷子って珍しくて結構覚えてるんだよね。えっと、Aちゃん?だっけか?もうあまり騒がれなくなったね」

「…え」

教えた記憶のない名前を呼ばれ、一瞬、驚いて固まってしまった。青年は飄々とした笑みを浮かばせ、続ける。

「もう半年は経つよね、君が行方不明になってから。半年間、どこに居たの?誰かの家に匿ってもらってるとか?」

次々と飛んでくる言葉に萎縮する。なんだか笑顔が先程とは違って見え、恐怖心が煽られた。

「…えと、その……」


「___なーんちゃって!ビックリした?大丈夫だよ、君のことなんて大して興味ないし、この事は誰にも言ってないからさ!」

ぽんぽんとAの頭を撫で、青年は笑って見せる。Aは今日何度目かの思考回路停止状態に陥り、ただ口をあんぐりと開けていた。

すると、先程まで全く動いていなかった青年の首元にいる黒蛇が舌をチロチロと出し入れし始めた。

「…え?あぁ、もうそんな時間か。分かったってばジェジェ、そう怒るなよ。じゃ俺、もう行くね」

そう言うなりさっさと行ってしまう青年。Aはまだ頭の中の整理がつかなく、一人立ちつくすしかなかった。

「な、なんだったんだろう…」

その時、持っていたヒガンの携帯が鳴った。少々驚きながらも、携帯のボタンを押す。

「あ、椿さん…え?遅い?あぁすみません!すぐ帰ります!」

Aは一旦青年を忘れることにし、慌ただしく家路を急いだ。



「___椿…やっぱりか」

不気味な夢に、煩い朝。→←一人でお散歩ができるようになりました。



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- 続きを読むのが楽しみです!更新頑張って下さい! (2017年7月4日 22時) (レス) id: c2fac8b8e1 (このIDを非表示/違反報告)
佐糖さん。(プロフ) - 葵さん» 初めまして、ありがとうございます^^ やっぱりコメント貰うと嬉しくなって効率が上がりますね(単純)私が日々妄想してきたラストまであともう少し!それまで私の妄想に付き合って頂けたら嬉しいです! (2017年7月4日 0時) (レス) id: bb39dbcc66 (このIDを非表示/違反報告)
- 初めまして!夢主ちゃんと椿さんがどうなってしまうのか、気になります!更新頑張って下さい! (2017年7月3日 23時) (レス) id: c2fac8b8e1 (このIDを非表示/違反報告)
佐糖さん。(プロフ) - 狐灯さん» ありがとうございます。血は結構な量でしたよ、その時着てた服は下着まで血みどろでした^^まあ、「お、なんかいっぱい血出てる」としか認識してませんでしたけど…笑 夢主ちゃんがこれからどうなるのかは…なにも言えませんね笑詳しくはwebで!(なにも載ってないです) (2017年7月3日 1時) (レス) id: bb39dbcc66 (このIDを非表示/違反報告)
狐灯 - 死ぬほど…!?む、無理しないで下さいね…?お話、凄く好きです!これからどうなってしまうのか…気になります…!女の子が、何を選択するのか…また、椿さん達と笑える日々が来れば良いなぁ…って、思ってしまいますね…(苦笑) (2017年7月2日 22時) (レス) id: 9ad341cd76 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:佐糖さん。 | 作成日時:2017年1月15日 16時

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