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一人でお散歩ができるようになりました。 ページ14

鼻歌を歌い、ゆったりと街を歩く。いつもなら隣を椿が歩いているが、その姿は見当たらない。

そしてAの手には、ヒガンの携帯が握られていた。


“Aに携帯を持たせておけば、一人で散歩しても大丈夫だろ”

椿と一緒でないと外出することができないAに、桜哉が言った言葉。
そうすればAは自由に外を出歩ける、迷子になっても大丈夫だ、ということだ。

一人で散歩をするのは少々寂しい気もするが、こういうのも悪くない。

Aは一人微笑みを浮かべながら道を進んでいく。椿と散歩する時とはまた世界が違って見えて、少しワクワクする。


「椿さんたちと出会ってから、変わったなぁ」

最初はちょっぴり怖かったけど、椿と会って、優しさに触れて、温もりを感じて、本当の意味で真っ直ぐと自分を見てくれた。

努力する喜びを知って、笑うことの楽しさを知って、家族というのは温かいことを知って、本当の幸せを知ることができた。

そのおかげで毎日が楽しくて、こんなにも世界が輝いて見える。

本当に、椿さんたちには感謝してもしきれないな、と眉を下げて笑う。


「…あ、」

どうやら、考え事をしながら歩いているうちに、いつもの散歩ルートから外れてしまったらしい。

いつも椿と歩いている決まった散歩ルートでないと、道があまりよくわからない。

…また迷子になったら迷惑と心配をかけてしまう。

踵を返して、今来たであろう道を戻ろうとした時。

「____あれ、なんかここ…」

懐かしいような、前にもこの道を通ったことがあるような気がして立ち止まった。

一生懸命記憶を辿るが、なかなか答えは見つからない。

だが、何故かこの先にあるなにかが気になって、確かめたくなる。

Aは意を決し、その欲求に従った。



着いたのは、小さな公園。

____椿との出合いの場所だ。

あの道を懐かしく感じたのは、ここから椿に連れられてホテルへと向かう時にあそこを通ったからだ。

Aは公園のブランコに腰かけた。親子がとても楽しそうに遊んでいる。

(…私もお母さんとあんな風に遊びたかったな)

その笑顔を見ていると、微笑ましいような、寂しいような、もどかしい気持ちになった。



「ん、あれ?」

気がついたら、親子の姿は消え、空も暗くなっていた。急に不安が押し寄せ、思わず立ち上がる。


…胸騒ぎがする。

早く帰ろう、と公園を急いで出ていく。


どん、と鈍い衝撃。

よろめいて尻餅をついてしまった。

見上げるとそこには____

久々の再会→←今更のイメ画(お目汚しスイマセン)



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- 続きを読むのが楽しみです!更新頑張って下さい! (2017年7月4日 22時) (レス) id: c2fac8b8e1 (このIDを非表示/違反報告)
佐糖さん。(プロフ) - 葵さん» 初めまして、ありがとうございます^^ やっぱりコメント貰うと嬉しくなって効率が上がりますね(単純)私が日々妄想してきたラストまであともう少し!それまで私の妄想に付き合って頂けたら嬉しいです! (2017年7月4日 0時) (レス) id: bb39dbcc66 (このIDを非表示/違反報告)
- 初めまして!夢主ちゃんと椿さんがどうなってしまうのか、気になります!更新頑張って下さい! (2017年7月3日 23時) (レス) id: c2fac8b8e1 (このIDを非表示/違反報告)
佐糖さん。(プロフ) - 狐灯さん» ありがとうございます。血は結構な量でしたよ、その時着てた服は下着まで血みどろでした^^まあ、「お、なんかいっぱい血出てる」としか認識してませんでしたけど…笑 夢主ちゃんがこれからどうなるのかは…なにも言えませんね笑詳しくはwebで!(なにも載ってないです) (2017年7月3日 1時) (レス) id: bb39dbcc66 (このIDを非表示/違反報告)
狐灯 - 死ぬほど…!?む、無理しないで下さいね…?お話、凄く好きです!これからどうなってしまうのか…気になります…!女の子が、何を選択するのか…また、椿さん達と笑える日々が来れば良いなぁ…って、思ってしまいますね…(苦笑) (2017年7月2日 22時) (レス) id: 9ad341cd76 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:佐糖さん。 | 作成日時:2017年1月15日 16時

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