番外編*ワクワク模擬戦☆ ページ10
フ「我が団の者が、虚偽を主張したと…?あり得ぬことだ。」
ノ「どうだか…私の団の者こそ、嘘をつくような真似はしない。そちらこそ新人の教育を怠けていたのではないか?」
フ「何を…!」
二人はバチバチと音がなりそうな雰囲気で、正面から睨み合っている。その莫大な魔を少しずつ解放させるので、地面が微かに揺れ始めた。
団員が短い悲鳴をあげ、どよめきが広がった。
「お、お二人ともお気を鎮めてください…若い団員が怯えています…!」
二人のマントの裾を掴み
なんとか自分が仲裁に入ろうとする。この場にいる人間の中で、こんなにピリついた二人に言葉をかけられる者は、二人と同じ王族の自分しかいない。ソリドも手伝いで来てはいるが、彼はノゼルに意見するなど無理だろう。
ようやく二人は徐々に力を抑えてくれた。
私はひとまず安心し、手を離す。
(途中まで順調だったのに、なんでこうなるの!)
ーこれは、ノゼルとAの二人が恋に落ちる、ほんのちょっと前のお話ー
ーーーーーー
事の発端は3日前に遡る。
ウィ『A、3日後に銀翼と紅蓮が合同模擬戦をするらしいんだけど、講師をしないかい?』
そんな風に声をかけられたのは、貴族の護衛任務を終えて帰ってきたところだったA。
『私が、ですか?』
ウィ『うん、フエゴレオンが妹に伝えておいてくれと…さっき連絡が来てね。任務なら代役を立てるし、君も団に入って三年……後輩が増えてきたし、教える良い練習になると思うんだ。
どうかな?』
『もちろん、喜んでお受けします!』
ウィ『わかった、では伝えておこう。きっと良い経験になるね。』
『はい、楽しみです!』
ノゼル様とまた会えるなぁ、なんてぼんやり考える。
ウィ『…あ、、ハモン。少し良いかい?』
ハ『おや、団長。お疲れ様です。帰ってらしたのですね。』
たまたま視界に入ったハモンを呼び止め、事情を説明する。
3日後の任務はハモンと合同だったからだ。
ハ『Aさん、また報告書が増えますね…頑張ってくださいね。』
『お気遣い、ありがとうございます…。』
ハモンさんらの優しい高い声に、私も微笑んで答えた。
こうして、今日は入団試験もあったコロッセオに来た。
最初は、何事もうまくいっていた。二人とも普通に相談しあって、休憩を挟みながら総当たり戦をすることにした。
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kzh - 3週目です!めっちゃ面白いし、全然飽きないし、毎回ドキドキしながら見てます!!更新楽しみにしてます! (2023年1月5日 14時) (レス) @page29 id: 8a619dd2b7 (このIDを非表示/違反報告)
LE(プロフ) - 更新来た!待ってました!!続き楽しみにしております。 (2022年11月23日 8時) (レス) id: 26edab818d (このIDを非表示/違反報告)
米留(プロフ) - 久久に覗いたら、まだ読んでくださっている方がいて嬉しいです!気が向いたら続きを書きます。褒めてくださってありがとうございます(*^▽^*) (2022年3月22日 16時) (レス) @page25 id: 0c6c4c24bf (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ(プロフ) - この作品、、、さいっこうじゃないっすか、、、、、ノゼル様の口調がノゼル様すぎて好きです!!!!!! (2022年3月11日 5時) (レス) @page20 id: 99f3656a2e (このIDを非表示/違反報告)
とも - 続きが気になります!!楽しみにしてます!!! (2021年5月9日 3時) (レス) id: 17c26d4027 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:米留 | 作成日時:2020年5月25日 0時