あなたの隣は４

番外編＊ワクワク模擬戦☆９ ページ18

今回の試合は時間制限ありで、相手に膝を突かせるなど、転ばせたら1点入り

状況に関わらず、相手が場外に出たら試合は終了
相手が意識を失っても終了

もし互いが意識を保ったまま時間が来たら点数で判断となる。


(頑張って…！レオ！)


段々とレオも避けるのが上手くなってきた。もう30分以上経っているのに魔法の強さが全く衰えていない様子なのは、やはり二人が王族だからだろう。




今、ソリドに2点入っている。レオはまだ1点、それもソリドの足場を炎で燃やし尽くすという力技で、だ。

魔力は尽きずとも体力はすり減ってきた様で

両者とも息が荒い。


本気で睨み合う様子は、まさに大蛇と獅子のようだ。

皆が固唾を飲んで見守る。





ソ「水創成魔法"斬渦の海蛇"！！！」


「！！！！」

レオポルドはしゃがんで魔法の下に潜り込み、スライディングで抜けた。


ユ「身体能力が高いな…」



そのまま炎をソリドに向かって出す。

ソ「ぐっ……」

ソリドの左腕をかすめた。

直接魔法が当たったのは、今回が初めてだ。会場が湧く。


その細い体では、体力的な限界がくるのはソリドの方が早い。


(耐久戦ならレオポルドは強いはず…)
時間はあと10分弱しかないが、レオポルドが逆転するが可能性は十分にあり得る。

レ「うぉおおおお！！！」


一気に畳み掛けようと、螺旋焔を出す。それはまた避けられたが、避けた先に…


ソ「んなッ！？」

もう1本、威力も規模も小さい炎の柱が、ソリドが避けた先に伸びている。


レ「ソリド殿！これで終わりです！！！！！！！！」


ソ「…ッ！！！」

ソリドは今一度、水を出して炎の威力を消そうとするが、間に合わない。



ソ「ぐぁああああ！！」


ソリドはコロセウムの外に放り出された。



レ「……か、勝った…！！！！！

勝ちました、姉上！！！」

膝に手を置き、ぐりんっと頭だけ後ろに向ける。
後ろはAやミモザたちが観覧していた場所だ。

「レオ、やってくれたわね！！！」



レ「はい！！」



レオポルドは、審査員に呼ばれ、何か話している。


「さ、私はソリドのところに行かないと…。」

ミ「わたくしも行きますわ。」



「ミモザはこの後、警備任務があるから…私だけで大丈夫よ。」

ミ「ですが…」


フ「レオポルドが勝ったようだな…」

「お兄様…！」
ミ「フエゴレオンさん…！」



フ「そういうことなら、ミモザは魔力を温存しておけ。」

ミ「はい！」

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