検索窓
今日:18 hit、昨日:14 hit、合計:31,129 hit

デート2 ページ2

魔道具店に到着した。重厚感のある石造りで、店内は暗めだ。





絨毯から降り、ノゼルが片付ける。

そして、自分の左手を差し出した。


「…?」


差し出されたままに右手を置くと、違う、というように、反対側の手を取られた。



そして、自分の右腕にAの手を絡ませる。


きゅん、と胸が高鳴るのを感じる。



私はノゼル様の腕にギュッと自分の腕を絡ませ、ぴったりくっついた。

ノ「………A、少し歩きにくい…」


「……ごめんなさい。つい…」

嬉しくて、とニコニコ顔をノゼルに向けた。お店はそう混んでいないようだ。



ーーー


「あ、これ可愛い…」

Aが手に取ったのは携帯用の杖だ。魔を注げば手の形、大きさに合わせて形を変える。

力加減を変えていろいろ試していたら、ふと視界に馴染みのある姿を見つけた気がした。






(ん…?あのシルエットは……まさか)




「団長!?」



私はついその場で大きな声を出してしまう。駆けよろうにも体が重い。

ヴァ「A、そこで待ってて。」


「はい…!」


隣に立っているノゼル様はわずかに眉をひそめ、ウィリアム様…もとい、団長を見つめている。


ヴァ「やぁ、2人とも奇遇だね。」





魔道具店で思ってもいなかった人物に出会い、かなり驚いた。


ノ「ヴァンジャンス……何故ここにいる?」

ノゼルも驚いたのだろうが、いつもの調子で淡々と目の前の男に問う。
が、眉間の微かなシワは取れない。



店内にいた数名の客は、空気を読んだのかそそくさと店から出て行った。


ヴァ「僕は、定期的に自分の目で魔道具を見に来ているんだ……ここは時々強い魔石も流れ込んでくるからね。
そちらはデート、かな?」


魔石が必要なタイミングかあるのだろうか?とAは一瞬首をひねる。
まぁ使い方はそれぞれだろう。団長クラスにもなれば、特別な使い方を知っているのかもしれない。

そんな人の為の、種類が豊富な魔道具店だ。



「えぇ、今日は久々にノゼル様とお出かけなんです!」


顔がほころんだAに、ヴァンジャンスはにっこりと微笑む。と言っても、仮面で分かりづらいが。



ヴァ「仲良しなんだね。羨ましいなぁ。」


ノ「…………団長会議には遅れても、市街をうろつく余裕はあるのだな。羨ましいことだ。」

「ノゼル様!」



ヴァ「はは……ノゼル、お互い滅多にない休暇だ。気楽に行こうよ。」



すると、突然ー


「うわぁあああああ?!」


外から叫び声が響いてきた。

注意!カーターの絵があります→←デート 1



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (78 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
231人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

kzh - 3週目です!めっちゃ面白いし、全然飽きないし、毎回ドキドキしながら見てます!!更新楽しみにしてます! (2023年1月5日 14時) (レス) @page29 id: 8a619dd2b7 (このIDを非表示/違反報告)
LE(プロフ) - 更新来た!待ってました!!続き楽しみにしております。 (2022年11月23日 8時) (レス) id: 26edab818d (このIDを非表示/違反報告)
米留(プロフ) - 久久に覗いたら、まだ読んでくださっている方がいて嬉しいです!気が向いたら続きを書きます。褒めてくださってありがとうございます(*^▽^*) (2022年3月22日 16時) (レス) @page25 id: 0c6c4c24bf (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ(プロフ) - この作品、、、さいっこうじゃないっすか、、、、、ノゼル様の口調がノゼル様すぎて好きです!!!!!! (2022年3月11日 5時) (レス) @page20 id: 99f3656a2e (このIDを非表示/違反報告)
とも - 続きが気になります!!楽しみにしてます!!! (2021年5月9日 3時) (レス) id: 17c26d4027 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:米留 | 作成日時:2020年5月25日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。