愛してるよ、貴方だけ (ページ3)

今日:11 hit、昨日:1 hit、合計:6,207 hit

＊感情と欲望の狭間で３(18指定？ページ3

『マルコ？！も、もう十分でしょ？！』

散々昨日したじゃないか、と思って片手は胸元に置いたまま
もう片手で必死にその胸を押し返す。

しかし
当然のごとく、ビクともしない。

それどころか、マルコは自分の唇をAの首元に押し当て、強く吸った。

『………やっ…………！』

ーーーーーー

結果のあの言い合いだ。

マルコは自分がまだまだ現役だったことと、
思いのほか独占欲が強いことに驚いた。

サ「にしたってなぁー、俺らのアイドルをものにした男に嫉妬する奴は多いと思うぜ？」

マ「はぁ？？あいつがアイドルって…どういうことだよい」

サ「お前知らなかったのか？Aは野郎共に女神だ天使だ、って一部に崇拝されてたんだぜ？
でも誰が誘ってもなびかねえから、ツンケンした猫みたいだっていう奴も…っておい？」

マルコは静かに頭を抱えた。

マ(こりゃぁちっとばかし面倒なことになるか……？)

気持ちがお互いにあることを確認して行為に至ったのだから、問題は無いが。

愛想が良く無いAに、そこまで男が惹かれとるとは思わなかった。実際、マルコもAを深く知るまで時間がかかったのだ。

Aは18の時にこの船にやってきた。行くあてがなく彷徨っていたところを、船員に救われたとかなんとか。
その前に何をしてたか、どこで生きていたか聞いたことはない。目の前で生きているだけで、マルコには充分に感じられた。明日が分からない海賊暮らしに、野暮な質問は必要ない。

サ「お前、これ持って行ってやれよ。体力回復に良い野菜とか果物、潰してスムージーにしたんだ」

マ「そりゃ…お前が持ってきゃいいだろ…」

サ「かーーーーっっっっっお前、本当女心が分かってないな。自分の男以外に持ってこられても困るだろーが」

気づけば食堂は静かになり、残った他の者は談笑したり、黙々と食事したりしている。

マ「わーったよい……ありがとな、サッチ」

サ「……ま、うまくやんなさいよ」

ぽん、と肩に手を置いてから、サッチはキッチンへ戻って行った。

ーーーー

次回更新近日中