愛してるよ、貴方だけ (ページ11)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:6,197 hit

＊感情と欲望の狭間で６ページ11

数日後の朝、いつも通り食堂へ向かいに廊下を歩いていると

(このタイミングでかぁあ)

マルコが前から歩いてきた。

お互い、一人だ。

(まだ私の考えもうまくまとまってないのに…)

気まずいまま通り過ぎるか、と思ったが

マ「A。今夜、おれの部屋に来てくれねえかぃ？話があるんだ。」

「え…っ……あ、うん…。」

情けない返事をしてしまった。

マ「心配しなくとも、なんもしねぇよい。」

「わ、分かった。」

(あの話、だよね……)

その日の船の掃除も、武器の整備も

身が入らず十六番隊の奴らに怒られっぱなしだったのは、秘密だ。

ーーーーーー

コンコン

夜も更けて、今は12：00頃。
今日は格別波が静かで、空には月がぽっかり浮かんでいる。

「あの、私。入って良い？」

マ「あぁ。」

「し、失礼しま～す…」

ついこの間ここで朝を迎えたのに、もう随分前のことのような気がする。

マ「ま、座れよぃ。」

「ん、うん。」

マ「………A。」

マルコがこちらを向き直った。

マ「おれが悪かった。最初から、がっつきすぎたよぃ……」

「ち、違うの…！こっちこそごめん。マルコが、そんなに……その…求めてくれるのが嬉しくて……………

…でも、ツライ時はちゃんと言わなきゃだった。ごめん。」

マ「………おれァ、お前のこととなると余裕がなくなっちまうんだ……」

私は立ち上がって、マルコをぎゅーっと抱きしめた。

「……嬉しい。私も、マルコのこと好きだから。そういう真面目なとことか、まっすぐなとことか。ぶっきらぼうだけど、仲間のこといつも考えてるよね？優しいとこも好き。」

マ「………お前の体の負担まで、頭が回らなかった。許してくれ。」

「いいから…もうなんも言わないでよ。私も、怒鳴ってごめん。」

マ「あれは効いたねぃ……」

よほど堪えたのか、マルコがため息をついた。
ふふっ、と笑ってしまう。

「やっとこっち向いてくれた。」

マ「……A。愛してる。愛してるよい。ずっとおれのそばに居てくれ。」

「うん、ずっと離れない。」

そのあと、二人で話し合って色々と決めた。

最後はおやすみのキスで別れ、Aは暖かさを感じながら眠りについた。