白鳥沢の泣き虫姫

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Aside




A「はぁ〜……………」




悠香「どうしたの？ため息ついて」




部活の帰り道

ついついため息をついてしまった




A「今日ね五色…君？

おかっぱ君いるじゃん

悠香ちゃんがいつも言ってる子」




悠香「あ〜五色ね



てっきり男テニの先輩から

強制連行された事かと思った」




A「部活前にエースになるから見てて

って言われたんだけど

山形さんとレシーブ練してたから

見れなかったんだよね




それで部活終わりに

なんで見てくれなかったの

って言われたから

ちゃんと理由説明したら分かってくれて




一度も目合わせて話してなかったから

頑張って目見て

『頑張ってるのは伝わってるから…』

って言ったら逃げられた」




私変な事言ったのかな…？

全然分からない…………




悠香「(それって五色

顔真っ赤にさせたんじゃないかな？)」




１年で五色君とちゃんと話してなかったし

五色君の存在すら分からなかったから

それで怒ってるのかな…




悠香「五色の話は置いといて



男テニの先輩から強制連行されてたじゃん

それってなんなの？」




A「フォーム見て欲しい

って言われたから見て

アドバイスしてあげたんだよ」




悠香「そうなんだ」




A「それとごめん

明日

女バレの先輩と弁当一緒に食べる約束したんだ

だから一緒に食べれないの

弁当は明日作ってくるから」




悠香「あ〜別に平気」




・




次の日の昼休み

女バレの先輩のいる３年３組に着いたけど

その先輩がいない



え〜どこに行ったんだろ…



ﾎﾟﾝｯと誰かから肩に手を置かれてﾋﾞｸｯｯとする




「ごめんな俺や俺」




A「あ、お兄さん」




この人は

私のチームメイトの同級生で

部長だった子のお兄さん

関西の人でとても明るくて

男子テニス部副部長兼副会長




「こんな所で何してるんや？」




A「女バレの先輩から

一緒に弁当食べようって誘われたんですけど

教室にいなくて」




本当にどこ行ったんだろ




「それやったら俺が一緒に教室で待つで〜」




A「でもお兄さんいつも食堂で食べて

「そんな細かい事気にせんでもいいって」

はい」




「ほらこっちや」




ズカズカと３年３組に入るお兄さん




A「勝手に他クラス入っちゃ

ダメじゃないですか？」




「何言うてんねん俺このクラスやし」




え、そうなんだ知らなかった

「失礼します」と言って私も中に入った

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