白鳥沢の泣き虫姫

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Aside



先輩方は先に体育館に行ってしまい

助けてくれた先輩だけ残った




この先輩あれだ

私と悠香ちゃんに

パイプ椅子出してくれたひとだ




A「あの！

あ、ありがとうございました」




急いでお辞儀をする




大平「大丈夫だよ

アイツら身長デカくて怖かっただろ？」




A「いや、その…」




大平「俺、大平獅音

他のやつからなんかされたら俺に言えよ」




「それじゃあ」と言われて

体育館へ行ってしまった




ある人がいなかったら

多分先輩方の前で大泣きしてたよ









ｶﾞﾁｬｯ




A「はぁ〜…………」




朝練が終わり

着替えを終えて更衣室を出た




レシーブ、オーバー全部ダメダメだ

数人から笑われるし

放課後は部活あるし

はやく１日終わんないかな…




すると隣の男子バレーの更衣室が開いた




「藤沢さんお疲れ」




ﾋﾞｸｯ




１年生数人が更衣室から出て来た




A「お、お、お疲れ！」




目を逸らした

あわわ…なんでちょうど出てくるの？

とりあえず先輩じゃなくて良かった




「一緒に教室まで行かない？」




A「うん」




あ、…………ＯＫしちゃったぁぁ!!

でも、でも、せっかく誘ってくれたのに

今更断るのは失礼だよね？




一緒に教室に行くことになった




柴田「Aちゃん久しぶりだね」




この人は柴田勇君

私の中学時代の同級生で

キャプテンをしていた子の元彼





何度も部活帰りに

一緒に帰っているのがバレて

結局付き合っているのが部員全員にバレた

中２の秋で別れた





勇君がいうには

「俺がいたら邪魔で

テニスに集中できないと思うから別れたい」

っていって振ったらしい




うちの中学の部活恋愛禁止だったけど

私以外全員彼氏持ちだったんだよね…

本当にズルいよ！

それ以降は勇君と会ってなかったけど

まさかここで会うなんて思ってなかった





A「勇君も元気そうでよかった」





部活中は勇君この人たちと話してたから

話しかけていいかわからなかったけど

話せてよかった




「２人知り合いなの？」




柴田「まぁな



Aちゃん俺７組

川下たち２人は８組だから

なんか用事できたら来ていいから」




川下「五色と寒河江が４組で

赤倉が１０組だっけ？」




「確かそうだな」




みんなとクラス遠い…




川下「藤沢さん何組？」




A「わ、私は…………１組」

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