千と万 ページ12
俯いていた顔を覗き込む、
二つの同じ顔。
ハッと顔を上げた。
千「俺は菅原千一で」
万「俺が弟の万次」
よろしくね、とそっくりな顔で笑う。
何も言えない私に、２人は軽快な口調で言い続けた。
万「A、でいいんだっけ？
何で風舞なんか行っちゃったの？」
千「そーそ、推薦される程の実力があるのに
何でそれを蹴っちゃうかな？」
貴「…関係ないでしょ」
千「いやいや、関係あるないじゃないから。
目の前に垂らされた糸を何で取らなかったのかって話」
万「俺ら弓は強い奴が好きなんだ。
だからAとも仲良くしたいんだけど」
うるさい...
うるさい、うるさいうるさい！！
何も知らないくせに、
何も、何も...っ！！！
海「お前ら！！！」
肩を掴まれ、背中から抱き寄せられる。
知らない内に流れていたらしい冷汗が
つ、と頬を伝った。
海「人のこと言える暇あんのか！」
万「えー、本当のことじゃん」
千「アンタには関係ないでしょ〜？」
海「俺の仲間だ、勝手に手ぇ出すんじゃねぇ！」
貴「……なかま…」
頭上にあるはずの海斗の声が、遠く聞こえていた。
でも”仲間”と言う単語に、意識がふっと戻される。
悔しさからなのか、私の肩を掴む手には力が込められていて。
ゆっくり呼吸をすると、その痛みもちゃんと感じることができた。
貴「…いいよ、かいと。
ありがとう」
肩にある海斗の手にそっと触れ、
力なく笑って見せる。
海斗が言葉に詰まったのをいいことに、
双子の減らず口はヒートアップした。
万「桐先に来れば、愁といい感じに張り合えてたかもしれないのにね。
ね、愁？」
湊と静弥と話していたらしい"愁"と呼ばれた人は、こちらを振り返って微笑んだ。
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帝 - 27ページに過呼吸とありますが、過呼吸と言うのは呼吸のしすぎで、呼吸不足とは違います。こんなコメントからでごめんなさい。とても面白いです！ (2019年6月28日 21時) (
レス) id: 3e076c2094 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - ミコトさん» お気に入りと言って頂けてとても嬉しいです！！更新出来ない日が多々ですが、気長に待って頂けると嬉しいです(*´∀｀) (2019年3月8日 23時) (レス) id: bea7ebdcd5 (このIDを非表示/違反報告)
ミコト(プロフ) - 読んでいてドキドキします！お気に入りの話です!!続き、楽しみにしてます！頑張ってください^ - ^ (2019年2月26日 23時) (レス) id: 47f303260b (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - 美冬さん» コメントありがとうございます！いやいや、ハマったと言って頂けるだけて嬉しいですよ(*´`*)更新ペースは遅いですが、応援を糧に頑張りたいと思います♪ (2019年1月27日 22時) (レス) id: 9bf512996a (このIDを非表示/違反報告)
美冬 - とても面白いです！最近ハマったばかりのにわかですが、楽しく読ませてもらっています！これからも頑張ってください！ (2019年1月18日 21時) (レス) id: efbc55a2af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/itikara1141/
作成日時：2019年1月16日 0時
