time ７４ ページ24
＿轟side＿
緑谷達には、二時間経っても俺が戻らなかったら来てくれと伝えた。
紙に書かれていた地図の場所に向かって只管走る。
目的地が罠だって言う可能性も捨てきれない。
それでも、Aが酷い目に合っていないかということだけが心配だった。
地図の場所がダミーだったとしたら、
何かしらのメッセージを残して別の場所を捜索する。
目的地は大通りを少し抜けた先にある廃屋だった。
携帯で場所を確認しながら、周りを注意深く見る。
『え、あれってショートじゃない！？』
『うそ、本物！？』
眼鏡も帽子も何もつけていない。
携帯だけを引っ掴んで駆けだした為、
自分を隠すものは何も持っていなかった。
そのせいでいつも以上に賑わってしまった大通り。
中には写真を撮っている人や、何かしらのサービスを求めてくる人も在った。
＿＿けれど、今はそれどころではないのだ。
「すいません、通してもらっていいですか...っ」
人混みを避けながら、とにかく進み続ける。
日が沈みかけていることを目視してしまうと
早く、早くと体を急かすしかなかった。
「(ここを、右か…っ)」
上がる息などお構いなしに走って走って、
目的地近くまでやってきた。
？「＿＿＿あの、落としましたよ！！」
呼び止められて、振り返る。
顔立ちの整った男が、俺にハンカチを差し出していた。
「っあぁ、すいませ＿＿＿」
伸ばしかけた手を止める。
脳が叫んでいた。
＿＿俺は携帯以外、何も持ってきていない。
落とすものなんてある訳ないのだ。
？「＿＿気付くの意外と早いねぇ」
男は引っ込みかけた俺の腕を引っ張って、
首筋に手を当てる。
ビリビリと強い痺れが体中に走って
半分意識を失った状態で倒れ込んだ。
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藍(プロフ) - 鈴音さん» 応援ありがとうございます！公開翌日の早朝に行ったので、なんとかGETできました；； 行きたくても行けないのが1番辛いですよね...映画のお話は単行本として出てるみたいですが、限定漫画を手に入れられなかったのは痛手でしたね... (2018年8月27日 15時) (
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作者名：藍 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/itikara1141/
作成日時：2018年7月27日 23時
