time ７３ ページ23
凛香「残念ながら、俺はそこまで凪沙さんに興味があったわけじゃないです。
「滑稽だな」と笑ったのは兄さんの方。
それから貴女に散々ちょっかいをかけてましたけどね。
見事なまでに撃沈していましたよ」
昔の兄を懐かしんでいるのだろうか。
どこか遠くを見つめている瞳に、私は問いかけた。
「…結構話しますね。
月宙さんに口止めされていたじゃないですか、余計な事は話すなって」
凛香「俺は話したいから話してるだけです。
それに俺はさっきの兄さんの言葉、頷いてもいませんし」
自由な人だな、と思った。
この空気に慣れてしまったのか、少しずつふわふわしていく脳を置いて
私は少しだけ顔を緩めて笑ってしまった。
「月宙さんに怒られないように気を付けてくださいね」
凛香「弟が兄に従わなきゃいけない法律なんてありませんよ。
俺は俺だし、凛久は凛久ですから」
私に続いて、凛香さんも少しだけ笑った。
笑ったと言っても、眼鏡の奥の瞳を少しだけ細めただけだけど。
凛香「あぁ、でも…」
言葉の先を濁した凛香さんは、
今度こそ楽し気に笑って呟いた。
凛香「兄が見たがっていた凪沙さんの笑顔を、
俺が先に見てしまったという事に関しては…怒られるかもしれませんね」
ガン、と扉が開く。
私は目を瞠った。
凛香さんはやれやれとでも言うように、ゆっくり振り返った。
凛久「お前な、人が苦労してる間に…！！！」
凛香「そうしたいって言ったのは兄さんでしょ。
それより、ちゃんと捕まえたんだね」
私はベッドの上で、
月宙さんに背負われている人を見て我が目を疑った。
「＿＿…轟さん？」
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藍(プロフ) - 鈴音さん» 応援ありがとうございます！公開翌日の早朝に行ったので、なんとかGETできました；； 行きたくても行けないのが1番辛いですよね...映画のお話は単行本として出てるみたいですが、限定漫画を手に入れられなかったのは痛手でしたね... (2018年8月27日 15時) (
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作者名：藍 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/itikara1141/
作成日時：2018年7月27日 23時
