Begin...【changmin】第７章-Part１０-完結 (ページ5)

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第925話ショート。ページ5

相変わらず強引…ワガママな
さやかに振り回されて黙って座る私。

目の前の大きな鏡に写し出された
自分の姿をまじまじと見て、ふと思う。

A「……」

痩せたってみんなに言われるけど…
…こんなに骨出てたっけ？汗

痩せたってよりもやつれたみたい。

それに髪の色も、あの事件があってから
美容室なんか行けないでいたから
根元は黒で、毛先だけが茶色。

A「…だらしない。」

さやか「え？笑」

そこに「お待たせ致しました」と
店員さんが私とさやかの元に２人来た。

店「今日はどうなさいますか？」

さやか「えっとー、全体的に染めてー、パーマをかけようかなって…」

隣でリクエストをするさやかを見てると
「お客様」と声をかけられた。

A「あ…」

店「本日はどのようになさいますか？」

A「あ…えと…染めようかなって…」

店「カラーリングですね。」

A「はい、あと…」

店「？」

A「……」

さやか「……？」

黙り込んでしまう私。
勇気を出して言葉を発した。

A「切ります…短くしてください。」

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「ありがとうございましたー！」

丁寧なお辞儀の店員さんに見送られて
私とさやかは美容室をあとにした。

ゆるいパーマをかけて
ふんわり可愛くなったさやかは
ご機嫌そうな笑顔。

A「……」

私は下を向いたまま
なんだか恥ずかしかった。

風がなんだかくすぐったい。

さやかは俯く私に笑顔を向けた。

さやか「そんなに切るなんて、びっくりしちゃった！笑」

確かに短い。

今までロングだった髪は
セミロングと言うよりもショートに近い。

人生でこんなに短いのは初めてだし…

…それに、どうやったって
傷が見えてしまう長さ。

A「…勇気出してみた。」

さやか「…かわいい、A。」

A「え…？」

さやか「あんたは背も小さいし、痩せて小柄だから、ショートもよく似合う！羨ましいぐらい(^^)」

A「…ありがとう(照) …さやかも可愛いよ？」

さやか「うん、知ってる(^^)」

A「……(笑) あ、そう(^^)笑」

さやか「(^^)笑」

きっとさやかは自分がこの美容室に
行きたかったんじゃなくて
私を連れて行きたかったのかもしれない。

そして一歩踏み出せるように
後押ししてくれたのかもしれない…

…そんな気がした。