第868話 「だいきらい」。【YC Side】 ページ8
【YC Side】
[]は韓国語↓
ダンスレッスンの間も
ずっと頭から離れなくて集中できなくて
途中で何度も振りを間違え中断させる俺に
３人とも若干怒ってるみたいだった。
だけど俺の心情を
ジェジュンから聞いたのか
「がんばれー！」と応援してくれた。
｜
｜
家までの移動中の車の中
やっぱり俺はケータイとにらめっこ。
Aからのメール。
"ユチョン、だいきらい"が
ショック過ぎて
その後に続いている
"でも来てくれて嬉しかった"
"ありがとう"の言葉は
頭に入ってない。
だって…"でも"って！
"だいきらい"は
嘘や冗談なんかじゃないって事だろ？
YC[あぁ〜〜…]
JJ[またため息！！]
「はい窓開けてー！」と、手で仰ぐように
車内の空気を外に出すジェジュン。
車のスピードに乗ってビュンっと
吹き込んできた風に
寝ていたジュンスが「寒い…」と呟く。
JJ[ジュンちゃん我慢してー！]
YN[ユチョンが負のオーラを吐き出したから、空気を入れ換えなきゃ！]
「はいっ！はいっ！」と
掛け声をかけながら手で仰いでる。
俺はそんなヒョン２人に呆れながら
ケータイをまた見つめていた。
YC[……]
やっぱり…メール、返そう。
いつのまに韓国語も話せるようになってて
あの留守電の内容もバレちゃったんだ。
今さら気持ちを抑えたって
どうにもならないよな。
それに"だいきらい"には
変わりないし…(泣)
俺は素直に、感じたままに、
気持ちを文字にしていった。
『俺は、だいすき。
チャンミンにもまけないぐらい
Aがだいすき。
昨日はごめん。ユチョン』
…本当、俺って懲りないヤツだと思う。
何度気持ちをぶつけたって
変わらないのはわかってるのに…
だけど見込みのない恋から
次の恋へと抜け出せるほど
俺はもう器用に身軽にはできないんだよ。
心がケガをして傷ついても平気。
それを選んだのは俺だから。
まるでAの呪文にかかったみたい…
―――― 〜〜〜♪
メールの着信音が
外の景色をぼーっと見つめてたことを
俺にハッと気づかせる。
メールの送り主には"A"の文字。
意外にも早く返事がきた事に
俺は胸をドキドキさせながらも
メールを開いた。
『僕にはかてませんよ。 チャンミン』
YC[ふ…(笑)]
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作者名：natsu
| 作成日時：2012年4月26日 21時
