第858話 フリスビー。 ページ18
こうやって腕を組んで歩くのも
ずいぶん久しぶり。
チャンミンは長い脚を持て余しながらも
小さな私の歩幅に合わせて
のんびりと歩いている。
その変わらないやさしさが嬉しくて
私はわざと歩く早さを落としていく。
A「……(笑)」
CM「ん？もう疲れましたか？」
A「ううん(笑)」
CM「まだぁ、家からちょっとしか経ってないのに(笑) 栄養ドリンクー…飲む？笑」
A「そんなの飲まないよ！チャミの、のろま！笑」
CM「"のろま"？」
走りだそうとする私の手を
ガシッと掴まえたチャンミン。
CM「"のろま"ってどうゆう意味でっすか？」
A「亀みたいに歩くのが遅いってことだよ！」
CM「だっ(笑) 誰がのろまでっすかぁー！笑 Aが遅いんじゃないでっすかぁー！」
A「あんなのわざとだもん(笑) だから走ろうとしたのに、止めないでよ！」
CM「やぁーやぁーやぁー、走ったって僕より遅いでっすよぉ〜(笑)」
A「バカにしないで(笑)」
CM「それに走らなくてもいいですよ。Aは転んじゃいそうだっから。」
A「一応、心配してくれたんだ？笑」
CM「ぉん？またお弁当がぐちゃぐちゃになったら困るからですよ？」
A「(笑)」
"バシッ"と肩を叩くと
大袈裟に痛がって見せるチャンミン。
ふざけながら歩く私達。
いつもの２人のリズムが心地いい。
チャンミンもたくさん笑っていて
こんな風に幸せな時間が
このまま止まってしまえばいいと思った。
｜
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公園につくと通りすぎた売店で
フリスビーが売っているのが目に入る。
見つけた私達は思わず顔を見合わせて
チャンミンはにやっと笑う。
本当にやるつもりなのか…(笑)
ご機嫌に鼻歌を歌いながら
フリスビーを買ってきたチャンミンは
小高い丘の上に着くとパーカーを脱いで
Ｔシャツ姿になってやる気満々(笑)
私はチャンミンに促されるようにして
少し離れた所に嫌々立たされた。
CM「いっきまっすよぉ〜」
A「意地悪しないでね？笑」
CM「僕がそんな、ひどい事をする彼氏に見えまっすか？笑」
A「見えないわけない(笑)」
CM「んふっ(笑)」
私のお願いも虚しくフリスビーは
ジャンプしても届かない高さを
"ビュンッ"と飛んでいった。
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作者名：natsu
| 作成日時：2012年4月26日 17時
