Begin...【changmin】第７章-Part２- (ページ6)

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第766話最低。【JJ Side】ページ6

【JJ Side】
[]は韓国語↓

飲み物を一口飲むと
「私はもう平気だから帰ろう」と
また、ニコッと笑うソンヒ。

だけど俺は「彼女」だとか
「私なんかよりお似合い」
と、言うソンヒを…

存在が確かじゃない女性と
自分を比べて蔑み

それでも笑うソンヒを…
見てられなかった。

JJ[……]

SH[…オッパ？]

JJ[なんで…自分と他人を比べるの？]

SH[……]

JJ[ソンヒはソンヒじゃん。俺はそのままのソンヒが好きだよ。]

SH[……]

…またソンヒの顔が曇った。

だけど俺は次々と溢れる言葉を
止めることができなかった。

JJ[どんなにキレイな人がいても、俺には関係ないよ。自分と比べて、"私なんか"って思わないで。]

SH[オッパ…]

JJ[俺はここにいるソンヒが大事で…]

SH[もう帰ろう。]

JJ[……]

SH[…私、帰りたい。]

JJ[……]

｜
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｜

フロントガラスに雨が打ち付ける音と
ワイパーがリズムよく動く音。

そしてカーステから小さく流れる
俺が作った、録音したばかりの
歌詞のないラブソング。

微かに入った俺の歌声が聞こえたら
ソンヒは気づいてくれて
「新曲？」って喜んでくれると思った。

だけどソンヒは
「早く着かないかな」と

心の声まで聞こえてきそうな表情で
窓の外を見つめている。

JJ[はぁ…]

…俺はなんて男なんだろう。

なんでこんなことになったかは
自分でもよくわからない。

だけど彼女の魅力をたくさん知ってる俺が
自分に自信を持てないソンヒの心を包んで
あたためてあげることができなかった。

それに、「帰りたい」と
そんな言葉まで言わせてしまった。

…最低だよなぁ、俺…

俺達は２人きりの車のなかで
相変わらず黙ったまま。

俺はもう、曇った表情のソンヒを
笑顔にする方法なんかわからなくて…

SH[……]

JJ[…寒くない？]

SH[…うん]

JJ[雨、強くなってきたね…]

SH[うん…]

JJ[……]

続かない会話。
こんな２人のまま、離れたくない…

俺はせめて
この重たい空気を変えたくて

少しずつ離れてく俺達の距離を
離したくなくて。

―――― ガチャッ

SH[……？]

JJ[……]

車をソンヒの家の近くに止めると
ちゃんと逃げずに
俺の話を聞いてくれるように
ドアをロックした。