第743話 １番。 ページ7
「いらっしゃいませ」
このバーに来るのはもう３度目。
１度目は亮太にフラれた日。
２度目はチャンミンに初めて会った日。
さやかは落ち着いた雰囲気の店内に
「うわぁ〜」ときょろきょろしていた。
さやか「このバーもオシャレだね〜」
A「うん。芸能人も来るんだよ。」
さやか「へぇ〜！例えば？」
A「東方神起(笑)」
さやか「……(笑)」
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私達はカウンターの端の席に座り
１杯ずつカクテルを頼むと
グラスを傾けて乾杯をした。
さやか「……」
お店の雰囲気からか
静かになってしまったさやか。
"背伸びをしてた"と言うさやかが
だいたい予想できる(笑)
キレイな青い色のカクテルを
じっと見つめたままのさやかに
私はゆっくり話し始めた。
A「…私ね、ここでチャンミンと会ったの。」
「え？」と私を驚いたように見つめる。
A「あ…チャンミンって知ってる？東方神起なんですけど…(笑)」
さやか「あぁー…うん、ニュースで…」
A「…そっか…」
"テレビで"ではなく"ニュースで"と
言われる所がなんだか痛い。
A「私、本当は会社辞めようかと思ってた。」
さやか「……」
A「あんな事があって、会社にも迷惑かけて…みんなの視線が痛くて。」
さやか「……」
A「だけど、さやかは優しく私に話しかけてくれた。なんか…他の人とは違って、下心ってゆーか…」
さやか「"東方神起目当てじゃない"ってゆーか？」
A「んー」
さやか「私、東方神起ってあまりよく知らないもん。もう何年も前だけど、ジャニーズだと思ってたし(笑)」
A「(笑)」
…"ジャニーズ"(笑)
確かに韓国では日本で言う
ジャニーズ的な感じなのかも(笑)
…強いて言うならば。
だけど、もうアイドルの印象はなく
彼らはアーティスト。
それもかなり才能のある。
ダンスも歌もどんなグループより１番。
おまけにルックスも１番。
人柄のよさもおもしろさも１番。
彼らが作る曲も１番。
だけど何よりハーモニーが１番の魅力。
親しいからひいきしてるわけじゃなく
本当にそう思う。
さやか「でも最近やたらニュースに出てて、知らない人はいない感じ。」
A「……」
さやか「そんな人と付き合ってるんだもんねー…騒がれてかわいそうに。」
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作者名：natsu
| 作成日時：2012年4月24日 3時
