ep129 【CM Side】 ページ29
【CM Side】
[]は韓国語↓
妹は目をキラキラさせながら
店内のアクセサリーを見ていく。
僕はその後ろを興味なさそうにしながら
のんびり追いかけていく。
…ふと、ある指輪に目がいった。
シルバーの指輪と
ピンクゴールドの指輪がペアになってる。
雑誌でみたことある…
有名なショップなのかな？
僕はこの指輪を手に取ると少し考えた。
CM[……]
…持っていてもいいかな。
あの指輪はもうつけられない。
あなたの事がまだ好きだと
あなたと、事務所の人達に
ばれてしまうから。
…それに、あの指輪は嫌だ。
あなたが他の男とペアでつける為に
どんな顔をしてどんな気持ちで
あれを選んだかなんて事を考えると…
…嫉妬で頭がおかしくなりそう。
あなたを独り占めできないのは
自分のせいなのに
こんなことを思うのは変かな。
だけどやり場のないこの愛しさを
どうすることもできず、苦しいんだ。
あの日、あなたへの気持ちは
葬ったはずなのに…
CM[……]
だからせめて僕だけ。
新しいこのペアリングを…
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ペアリングを手に取る。
あなたのサイズはわからないから
あの僕の指輪と同じ大きさ。
購入しようとレジに向かって歩いてると
妹[お兄ちゃん彼女いるのぉ〜？(^^)]
何やら嬉しそうに僕を見る。
CM[いないよ。]
妹[じゃぁなんでペアリング？(^^)]
ニコニコと僕を見ている。
CM[…はぁ…]
言い訳が思い付かない。
この状況じゃ仕方ないか。
"片思いの人と
ペアでつけてるつもりでいたいから"
…なんて言ったら
もっと驚かせるし逆に心配されそう(笑)
CM[…どれがいいの？]
妹[え？]
CM[口止め料。好きなの１つ選んで。]
妹[えっ！？ 本当にっ！？]
妹は飛び上がって喜ぶと
ネックレスが陳列されてる所まで行き
１つを手に取り戻ってきた。
妹[これ雑誌で見て、ずっと欲しかったんだよね〜♪]
僕はそれを受け取り
CM[ペアリングのこと絶対誰にも言うなよ？お母さんにもだよ？]
妹[うん、約束する！(^^)]
僕達はお会計を済ませ
妹はまた腕を組んで店を出た。
妹[ありがとう、お兄ちゃん(^^)]
CM[(^^)]
僕は口止め料と言いつつ
妹にプレゼントできて満足。
それにこの指輪も…
僕達は笑顔で鼻歌を歌いながら
お母さんの待つホテルへ向かった。
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作者名：natsu
| 作成日時：2011年10月10日 9時
