第530話 盗み見。【CM Side】 ページ10
【CM Side】
僕…酔ってつぶれちゃったんだ…
YN「ジェジュンが帰ってくるまでにちゃんと起きてよ？」
ユノヒョンの言葉が聞こえる…
ここは…僕のベッド？
僕は隣にAがいるかどうか
目を閉じたまま手を伸ばしてみる。
いない…なんで…
あの電話の人の所に行っちゃったの…？
A「じゃあまた日本に着いたら電話するね？」
リビングからAの声が聞こえる。
また電話するの？
しないで…やだよ…
A「うん…うん…ふふっ(笑) じゃあね！」
僕は一気に酔いが覚めて起きあがった。
電話を切ったAが部屋に戻ってくる。
A「チャミ…？」
CM「……」
Aは僕の隣に座ると
心配そうに僕の顔を覗き込んだ。
A「大丈夫？もっとお水飲む？」
CM「…うん」
「待ってて」と笑って
またリビングに向かうA。
CM「はぁー…」
ユチョンヒョンは
「自分で確かめろ」って言うけど
なんとなくできない。
いつからこんな弱気な僕になったんだ…
僕はため息をつくと
またベッドに横になった。
CM「？」
ふと背中に固いものがあたる。
背中とベッドの間に手を入れると
Aのケータイが…
CM「……」
…見るなら今しかない。
後ろめたいし卑怯だけど
今の僕にはこうするしかない。
僕はAが戻る前に
いつも電話する相手が誰なのか
手掛かりを探そうと
Aのケータイを盗み見た。
だけど自分のものじゃない
日本のケータイは
使い方なんか僕にはわからない。
それでも適当にボタンを押していく。
―――― ピッピッピッ…
…ふと、日付と時間
漢字で書かれた名前と電話番号が
幾つも並んだページが表示された。
CM「……」
多分…これは着信履歴か発信履歴だ。
そう直感的に思った僕はポケットから
自分のケータイを取り出して
今さっきAが電話で
話してたと思われる番号を
自分の電話帳に登録した。
急いでケータイを閉じると
何もなかったようにベッドに横になる。
それと同時にAが部屋に戻ってきた。
A「はい、お水。」
CM「ありがとー…」
水を一口飲み
目の前のAの笑顔を見つめる。
CM「……」
A「(^^)」
…本当に浮気なんかしてるの？
その笑顔が他の誰かにも向けられてると
考えるだけで胸が苦しくなるから
僕は布団に入り眠った振りをした。
第531話 ５日目。【CM Side】→←第529話 酔っ払いの帰宅。
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作者名：natsu
| 作成日時：2012年3月16日 0時
