ep47 ページ47
"かんぜんにおわかれしました"
人に話してやっと現実味を帯び
また涙してしまう。
―――― 〜♪
その時、知らない番号からの着信。
A「グズッ…(泣)」
涙を拭いて、出てみる。
A「も、もしもし…？」
「あー…こんにちわーぼっくですっけどぉー…」
A「ふふっ…こんにちわ。」
"ともだちになってください"の文字が
ふいに頭に浮かび照れくさくて笑った。
「今ー笑いましたっけどぉー、泣いてましたね？」
A「え…わかりました？」
「んーわかるよぉー！Aさんは泣き虫さんですから。」
A「…グズッ…私、昨日からあなたに泣いてる所しか見せてないですね(笑)」
「はっはっはっ(笑) んー、仕方ないでっすよ。昨日つらいこっとがあったばかりだから。あぁー…大丈夫？」
A「うん……あなたとメールしてたり、話してる時は、彼の事を考えなくて済むから…今は大丈夫だと思う(笑) …ありがとう。」
「んー…じゃぁ、今日は気が済むまで僕が話し相手になりますよ。」
A「えぇー？本当にぃ？(笑)」
「本当ですよぉー(笑) 僕は人にぃ、自分が出来ないのに、期待させるようなこっとはぁ、言わないですよ。有言実行！」
A「ははっ！笑 じゃぁあまり長く付き合わせないようにするね(笑)」
「はぁーい」
…そんな、彼との会話が心地いい。
新しい友達、新鮮な会話。
気がつくと２時間近く話し続けていた。
A「ねぇ」
「ん？」
A「そろそろあなたの名前を教えて？」
「…あぁー」
A「礼儀正しいのに、名前だけ教えてくれない。自己紹介の基本だよ？」
「んー…ぼっくはぁ、あまり…」
A「ん？」
「自分の名前を言いたくないですよ。」
A「え？なんでよー(笑)」
「んー…」
A「……？(笑)」
「あぁー…Aさんのー、指輪をもらった時…僕は、"僕達が出会った記念のペアリングーみたいだ"ってぇー、言いましたぁ…よね？」
A「うん」
「僕の指輪にはぁ、Aさんの名前が彫ってあります。」
A「うん」
「Aさんがぁ、してる指輪にもイニシャルが彫ってあるーよね？」
A「うん…」
「それはなんて名前だっとぉ、思いますか？」
…ぇ…
あの、"ＣＭ．Ｓ"を？
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作者名：natsu
| 作成日時：2011年10月10日 0時
