Begin...【changmin】 (ページ45)

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ep45 ページ45

彼からのメールは
たくさん思うことがあって。

A「"かんこくじん"…」

…だからカタコトだったんだ。

でも、それでも日本語上手だなぁー

A「"なきむしさん"？」

…確かに私は泣き虫だけれど(笑)

今はこうゆうタイミングだからであって…
昨日の私は泣いてしかいなかったもんね。

彼にとって私は
なんだか変な印象しかないのかな？(笑)

A「"ともだちになってください"…」

…でも、そんな私と
"ともだち"になりたいだなんて。

初めて会った人に対していきなり
ともだちになってください、と

かしこまってストレートに言う人は
なかなか珍しいと思う。

A「…ふふっ(笑)」

なんだか胸がほっこりあったかい。

A「…ん？」

でもなんで私の名前知ってるんだろう。

メールを打ってる時も
私、彼の名前がわからなくて…

自己紹介すらしてなかったって
そう思っていたのに。

A「うーん……あぁっ！」

指輪！！

指輪に彫られてたのか！

じゃぁ相手の名前を知らないのは
私だけだったんだ…

A「……(笑)」

…なんか悔しい(笑)

私は彼に今度はひらがなで
メールの返事を打った。

A「……～♪」

…なんだか、不思議。

私、鼻歌なんか歌ってる。

さっき、亮太とは
本当のサヨナラをしたのに。

あんなに苦しくて泣いたのに。

亮太とのサヨナラがなければ
彼とは出会えなかった。

彼がしてくれた、運命の話。

亮太との別れと引き換えの
不思議な彼との出会い。

…これも、運命なの？

A「……」

彼はどんな運命の出会いを
今まで重ねてきたのだろう。

彼はどうして韓国から
日本にやって来たのだろう。

彼は私との出会いを
どう感じてくれているのかなぁ…

名前も顔も知らないからこそ
彼を…もっと知りたい。

A「今、何してるのかなぁ…」

…つらい悲しいことは
誰もが考えたくないと思うのが
普通なんだと思う。

だからかもしれないけれど…

彼とメールをしている間は
亮太とのことは考えなくて済んだ。