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ep37 【YC Side】ページ37

【YC Side】

YC「ふぅ～～…」

夏の夜風は気持ちがいい。

タバコの煙を吐き出しながら
星を見上げる。

白い煙がユラユラと
空に昇っていくのを眺めていると
何も考えないでいられるのに…

…今日は何本吸ってもうまくいかない。

考えないでいたことが
一気に頭と心を埋め尽くしていった。

YC「……」

…また、今日泣いちゃったなぁ。

「泣かないよ？」って言ったのに。

寂しくて、切なくて、ただ不安で。

打ち上げの時は、女のダンサーさんに
くっついて頼るしかなかった…

気があるわけじゃない。

気をまぎらわすしかなかったんだ。

じゃないと自分を保てなそうで…
何も考えないようにしてた。

でも家に帰ってくると、やっぱり…

YC「やっぱりぃー、ダメすよねぇ…」

気がつくとまた涙が流れてる。

これじゃダメなのに…
これから先、もっとつらい事があるから。

弱い自分に腹がたつ。

YC「……(泣)」

それにしても…
今日は本当に気持ちがよかったなぁ。

喉の調子はあまり良くなかったけど
ピアノも間違えずに引けたし。

ジェジュンヒョンとの曲も
初めてみなさんの前で歌って
すごく緊張したけど…

すごくすごく幸せだった。

夢が叶って、みなさんと歌って…

YC「はぁ…(泣)」

…だめだ。人恋しい。

俺はタバコを灰皿に押し付ける。

そして涙を拭いてリビングに戻ろうと
ベランダの窓を開けた。

YH「……」

ユノヒョンと目が合う。

YC「……」

YH「……」

いつからこっちを見ていたんだろう。

すべてをわかっているような
その優しい笑顔で…俺を見つめている。

YH「なぁーに泣いてるの、ユチョン。」

YC「ふ…(泣)」

その笑顔に安心して
俺は涙をこらえることをやめた。

やっぱりユノヒョンはリーダーだ。

俺の行き場のない悲しみや涙を
受け止めてくれる、優しいヒョン。

俺は子どものように思いきり泣きながら
ユノヒョンの隣に座った。