エピソード41 ＊ 買い出し ページ4
昨日…、自分の気持ちもよくわからないまま、豪炎寺に腕を引かれながら土方家へと帰った。
どうやら、自分の布団に倒れこむと共に寝てしまったらしく、起きた時には被っていなかった布団が掛けられていた。…おそらく豪炎寺が掛けてくれたんだろう、心の中でお礼を一つつぶやき、そのまま朝食を食べた。
「おいしかった…土方主夫なの…?」
「まぁ、ずっと妹弟の世話してたらこんなにもなるだろ!」
ハハハ、と豪快に笑いながらそういう彼につられて笑いを零す。
…あたしはずっと世話されている方だったから、残念ながら彼の言うことはわからなかったけど。
そんなことを思っていると、台所で冷蔵庫を見ていた土方があ、と声をあげた。
「どうしたの?」
「しまったな、今日の夕飯親子丼って約束しちまったのに…卵きれちまってる」
約束…恐らく妹弟だろう。
あの子達をどこか妹と重ねてしまっているあたしは、そのまま買い出し役を頼まれた。
一応あたしもエイリア側には顔が割れてしまっているため、フードを深く被って買い出しをした。
卵の他にもいろいろ…言うなれば調味料の類などを買い、そのまま家に帰るだけ…の、はずだった。
フッと目の前に影が現れたと思うと、肩を掴まれる。エージェントかと思い急いで顔を上げるとそこには…いかにもチャラそうな男。しかも3人。
呆然としていると、男たちが喋り出した。
「お嬢ちゃん、こんな重いもの持ってどうしたの?」
「買い物かなぁ?」
…なにそんな見ればわかることばっかり聞いてくるのこいつら、とフードの下で顔をしかめていると、男の手がフードにかかった。
驚いて手を振り払おうとしたが時すでに遅く、あたしのフードは取り払われていた…と同時に、男が息を飲む。
「へぇ…嬢ちゃん予想以上に上玉じゃん…」
「久しぶりに当たり引いたっぽい?」
気色の悪い笑い方をする男達がいい加減鬱陶しくなり、もう置いて帰ろうと思って足を進めた…が、それは叶わなかった。
「おっと、嬢ちゃん…どこ行くのかな?」
「逃がさないよー?」
「…とりあえず、大人しくついて来てもらおうかな?」
「ッ…離しなさいよッ」
これはマズイ、とあたしの脳が危険信号を鳴らす。パシッという音と共に振り払った男の手が離れると同時に、また別の男の手があたしの左腕を掴んだ。
これじゃ埒が開かない…!!
買い物に出てからかなり時間も経っている。
これでは心配をかけてしまう…。
積もる焦りと共に、状況は確実に悪化していた。
エピソード42 ＊ 手を引いて→←エピソード40 ＊ 気持ち
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北星 ベガ(プロフ) - ソラノさん» なんて勿体無いお言葉…!!頑張ります! コメントありがとうございました!!(*´∀｀*) (2017年9月22日 20時) (
レス) id: bad6c4af49 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ - めっちゃ面白いです！これからも頑張ってくださいね！応援してます！ (2017年9月22日 15時) (レス) id: d3f0b80636 (このIDを非表示/違反報告)
北星 ベガ(プロフ) - あいかさん» コメントありがとうございます!! 私的に沖縄編は書くのを楽しみにしていたので、更新頑張りますね!!笑 (2017年9月16日 8時) (レス) id: 527e4dd4ac (このIDを非表示/違反報告)
あいか(プロフ) - これから一体どうなってしまうのか気がかりですので、また更新頑張ってください！！ (2017年9月16日 8時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
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