いつか言おうと思ってる。

第４話 再約束 ページ5

「好きなこと沢山やれてて羨ましいな〜」





お互い酒もだいぶ回ってきているから会話が弾む





「悠(はるき)だって好きで絵描いてるじゃん」





「まあ、そうなんだけど」





私親とめっちゃ喧嘩したんだよね、と言う




「寮付いてる専門学校にしたから親とは5年くらい会ってないや」





「たまには会いに行けば？案外仲直り出来るんじゃない」





あまり実家に帰らない俺が言えることじゃないけど




「んー、そのうち」



悠の困ったような笑ってる顔が印象に残った









「今日はありがとうございました」



「俺の方こそありがと」




日付が変わるギリギリに解散になった




家まで送ると伝えると最初は遠慮していたけど、悠と顔馴染みのマスターにも促されて了承




家はビロード駅の近くらしいから寮ともそんなに離れていない




思ってたよりも全然楽しかったし、場所も最高だった



まあ、何より相手がHARUKI先生だったからね




「また時間ある時に連絡する」



「ん、了解です」




酒のせいで少し喋り方がふわふわしている




「茅ヶ崎、送ってくれてありがと。おやすみなさい」



「うん、おやすみ」









寮に着くとまだ煌々と明かりがついていた



「ただいま」



「至さん！おかえりなさい」



「なに、まだみんな起きてるの？」



「明日は休みですからね」



「あー、なる」




咲也達学生組もまだ起きてるのか




談話室の扉を開けるといつものこの時間より賑やかだった




「おー、至さん帰ってくんの遅かったっすね、飲み会？」



「まあそんなとこ」







突然万里に腕をがしりと掴まれたと思ったら引っ張られて匂いを嗅がれた




こいつ目敏いな





「キモイからやめろ」



「へぇー、女か」



「さあね」






今日会ったのはお前もファンのイラストレーターだって言ったらどんな反応するんだろ、ウケる








とりあえず部屋行ってから風呂だな









風呂にも入って臣が作ってくれた夜食もバッチリ用意済み




「よし、やるか」




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