遠い日の記憶。 ページ22
「A！」
遠くから呼ばれた気がして振り向くと、そこにはジニョンさんとまるでうり二つのような顔をしたミンホと、少し膨れっ面のわたしが立っていた。
MH「「A、待てって。」
「何なのよ、いい加減にしてよ！」
MH「はー、ハルに嫉妬したんだ？」
「っ、ちが！」
MH「可愛いとこあんじゃん。俺はね、Aしか見えてないよ？」
記憶が蘇る。
王子様のようなルックス、彼を包む甘い匂い、そして自信満々な態度。
至って平凡な高校生活を送っていたわたしの前に突如現れたパク・ミンホ。
隣の席になってから、何かとちょっかいをかけてくる彼がすごく苦手だった。
でも、
わたしの何が良かったのか引っ付いてくる彼をいつだか自然に受け止めていく自分がいて。
元気がないときも、一番に気付いてくれたのはミンホだった。
どんな時だって、わたしが素直じゃなくたって彼はそばにいてくれた。
MH「Aは俺のことどう思ってんの？」
「どうって…？」
MH「もー、バカ。好きかどうかって聞いてんの。」
そういって笑ってくれる彼が好きだったんだ
ある日彼はいつになく真剣な顔をして好きだ、とわたしを抱きしめた。
甘い匂いに胸が高鳴って、とても幸せで。
わたしもミンホの背中に手を回してぎゅっと抱きしめた。
ああ、いよいよ、ミンホとこれから本格的な恋人になるんだ
そう、確信したのに。
思いが通じ合った二人は言葉を交わすことなく手を繋いで、ミンホの家の前の信号で手を振って別れようと背を向け歩き始めると
MH「なぁ、A！俺のこと好きー！？」
ひひっと笑って道路越しに叫ぶミンホに、
ニヤけるのを抑えて、ちゃんとわたしも 好きだ と答えようとした時だった。
「ミンホー！わたしね、ミンホのこと
好きだよ、と言う前に彼は地面に倒れていた。
信号無視で飛び出してきた車に轢かれて、彼は一瞬にして帰らぬ人となったのだ。
事実を受け止められないでいたまま
四年。
やっとミンホのことを受け止められるようになったと思えば
ミンホと同じ顔をして、甘い匂いを振りまき、彼と同じように堂々としたジニョンさんが現れて。
ジニョンさんはミンホじゃないと頭で分かっていても
彼に近づけばまた自分が傷つくのではないかと
また彼がわたしと関われば、いなくなってしまうのではないかと
思ってしまったから。
わたしはジニョンさんと一定の距離を保つようにした。
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ナナ(プロフ) - ぬるこさん、ごめんね、小説の続き読むの遅くなって(*´д｀*)。主人公は最後ジニョンをちゃんとみれたんだね(=⌒ー⌒=)。良かった。これで終わっちゃうのは寂しい(>_<)。続編書いたら読むね(^O^)。 (2014年7月30日 22時) (携帯から) (
レス) id: 9f3b56dc92 (このIDを非表示/違反報告)
ぬるこ(プロフ) - ナナさん» この小説ももうすぐ終わってしまいますが最後まで読んでいただけると嬉しいです^_^ナナさんの感想とても嬉しく楽しみにしてます☆ (2014年7月15日 13時) (レス) id: 8a1cf1d260 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 小説…読んだよ(^-^)。主人公がジニョンを避ける理由…よく分かった。ミンホという人に｢好き｣って言う前に主人公の目の前でひかれちゃったんだもん。ショックが大きいよね(泣)。可哀想。ゴンチャンも可哀想。 (2014年7月4日 21時) (携帯から) (レス) id: 9f3b56dc92 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 小説読んだよ。ただ…私苦しい。切ないよ(>_<｡)。ジニョンには…主人公の事諦めないで欲しい。主人公には…早くジニョンをみて欲しい。きっと主人公にミンホという人が過去の人で忘れる日が来るよ。続き待ってるね。 (2014年7月3日 11時) (携帯から) (レス) id: 9f3b56dc92 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 小説読んだよ(^-^)。バロ…そういう事かぁ〜(o^_^o)バロらしい(^-^)。ジニョン…元気だして(>_<)。続き楽しみにしてるね(^^)。 (2014年7月2日 22時) (携帯から) (レス) id: 9f3b56dc92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぬるこ | 作成日時：2014年6月24日 4時
