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廉「 あのさ、俺、
力になれること何かないかな… 」
『 へ? 』
紫耀のお墓参り、
一緒についてきてくれた廉くんが
手を合わせる私を見て、そう言った。
廉「 あ、その、ほら、
この先さ、Aちゃん一人で生きていくのも
大変やと思うし、だから、その、 」
廉くんにしては珍しく
しどろもどろになりながら
必死に言葉を選んでくれているのが伝わる。
廉「 平野のものやっていうのは分かってるけど、
でも、これからAちゃんを守っていくのは
俺がいいな、って思うから。 」
廉くんは改まって、
しゃがみこんでる私と視線を合わせるように
自分も腰を下ろして。
廉「 俺の女にならん? 」
一度は好きになった人。
憧れ、初恋、ときめき、
いろんな初めてをくれた人。
でも、私は、今もずっと、
『 ごめんなさい。
廉くんの気持ちはすごく嬉しいよ?
でも、私は、今もずっと、紫耀の奥さんだから。
これから先もずっと一人で、
紫耀と一緒に、生きていくって決めたの。 』
自分の胸に手を当てるだけで、
紫耀と繋がっているような気がして
いつだって強くなれる。
今、目の前で見てくれてるかな?
私の気持ち、ちゃんと届いてるかな?
何度も迷って、傷付けて、遠回りしたけど、
ようやく気付けた愛の形だから。
もう二度と間違えない。間違えたくない。
廉「 本気、なんやな 」
『 うん 』
廉「 あーあ、勝ち目なさすぎるな 」
廉くんは吹っ切れたように笑った。
廉「 ちゃんと幸せになるんやで?
俺は、ずっとAちゃんの味方やから 」
『 …ありがとう 』
廉くんの優しい言葉に思わず涙ぐむ。
そんな私をそっと優しく抱きしめてくれたのは、
廉くんだった。
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mii(みぃ) - れんこんさん» 待っててくださりありがとうございます!!この作品消すか迷ってたので素敵な感想いただけて嬉しいです、、ありがとうございます! (2019年8月14日 16時) (レス) id: c991b3621f (このIDを非表示/違反報告)
れんこん(プロフ) - 更新して下さってありがとうございます!このお話に出会ったのは少し前になるのですが、 ずっと続きが気になっていたので嬉しいです・・!とても面白かったです。感動しました! (2019年8月13日 14時) (レス) id: b8fdd11d40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mii(みぃ) | 作成日時:2018年7月7日 20時