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『 紫耀の…ばか……、
紫耀じゃなきゃ、ダメなんだよ……
ばか、ほんとにばか……っ! 』
私も本気で愛していたのに、
紫耀にその想いは届いてなかったんだ、
側に居るだけで、分かり合えてると思ってた。
ちゃんと、言えばよかった。
どうして今まで気付けなかったんだろう。
紫耀は最後まで知らないまま、
『 私が愛してたのは、
今もずっとずっと、愛してるのは、
紫耀なんだよ……っ!! 』
私は最後の力を振り絞って、
紫耀の病室に向かった。
今ならまだきっと間に合う。
紫耀に、言わなきゃ。ちゃんと、言うんだ。
『 ……っ紫耀!!ハアハアッ、 』
ぎゅうっと抱きつけば、
紫耀の温もりが感じられた。
やっぱりまだ生きてるんだ。
紫耀は確かにここにいる。
『 紫耀、あのね、、
私、ッ、紫耀に、言えなかったことがあるの、
……愛してるよ。 』
たとえもう届かない想いでも、
私は、紫耀を、愛してる。
廉「 ちょ、Aちゃん!?
こんなとこで何して…… 」
『 廉くん……っ、私、生きたい……
死にたくないッ…よ、、! 』
私が紫耀の分の人生を生きてやる。
代わりに幸せになってやる。
もう、この温もりを感じれなくなっても、
心の中に、心臓に君がいる。
廉「 分かった!
分かったから一回落ち着け!
とりあえず、病室戻ろう?
俺、すぐに先生に報告してくるから 」
廉くんは私をヒョイっと抱き上げると、
そのまま私をベッドまで運んでくれた。
紫耀の余命にも、私の余命にも、
タイムリミットがある。
『 お願い……っ、がんばって、 』
ほんの少しの可能性を信じて、
私はようやく紫耀とひとつになる決心をした。
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mii(みぃ) - れんこんさん» 待っててくださりありがとうございます!!この作品消すか迷ってたので素敵な感想いただけて嬉しいです、、ありがとうございます! (2019年8月14日 16時) (レス) id: c991b3621f (このIDを非表示/違反報告)
れんこん(プロフ) - 更新して下さってありがとうございます!このお話に出会ったのは少し前になるのですが、 ずっと続きが気になっていたので嬉しいです・・!とても面白かったです。感動しました! (2019年8月13日 14時) (レス) id: b8fdd11d40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mii(みぃ) | 作成日時:2018年7月7日 20時