王馬小吉の夢短編集 (ページ14)

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『はぁ…はぁ…』

『Aちゃんおつかれ〜?』

私の手を握りながら校内を走り大通りへ出た王馬君は案外疲れてなさそう

『ぎゃくにっ…王馬君…は、なんで疲れてないの…?』

『まぁ鍛えてるからねー』

そう言いながらもあの路地裏に近づいてきた

大丈夫今回の王馬君は私を心配して、こんなことを提案してきたんだ

『じゃあ、一緒に入ろうか』

前回とは違う展開に緊張しつつ歩きを速める

『ここに来るのも２回目だね…』

一回目はろくなもんじゃなかったけど…

『ちょうど部屋が一つ余ってるんだ!これでAちゃんも住めるね!!』

もう未来のことを考えている王馬君に少し笑ってしまう

『ふふっ…』

『そういえば行く途中も説明したと思うけど、もう一回説明するね!Aちゃんアホだから忘れてそうだし』

反論しようとしたが、本当に身に覚えがない…私ここまで記憶能力なかったか?

『明日の土曜日の深夜、オレとAちゃんは両親のいない時間帯に必要最低限の荷物を運んでくること…ってまぁさすがのAちゃんもこれでさすがに覚えたよね?』

『なるほど…分かった』

そう返事をすると私と王馬君は家の中に入っていった

空いている部屋は二階の王馬君の部屋の隣だ

王馬君の部屋はゲームとかテレビとかがあって今日はそれで遊んだ

今日は久しぶりによく眠れそうな気がする

王馬君が用意してくれた来客用の布団で眠る

テレビのある部屋でどちらかが眠るまで一緒に話し続けた