展開が早い ページ10
「しかし....こんなとこまでよく来たな、死の外科医。俺的には来ないで欲しかったんだけど。」
「...お前が蜃気楼か。」
「あぁそうだよ。ところで、俺はお前にこの城に来ない方がいいと忠告してやったんだよ。それも直接。気づいてたか？」
「へ、直接....？」
シャチが訝しげに眉を寄せる。俺も含め他のクルーも何のことだか分かっていないようだ。
...直接、か。
俺は今日あった奴らの顔を思い浮かべてみる。
誰か俺に城に行くなと忠告したやつなんかいたっけ....
『じゃあどこに行けば会える？』
『...それはやめた方がいいな。王様はどうも冷酷で....』
俺はハッと顔をあげた。
「まさか、酒場の....」
「お、正解。やっぱ医者ともなれば随分と賢いな。ネタバラシすると、お前らに俺の情報提供をした酒場のマスターは俺が作った幻だよ。」
思わずゴクリと喉がなる。
あんな近距離にいたのに、幻であるのに全く気づかなかった。
「だけどさ、そんな俺の親切な忠告をスルーしてここに来たってことは....」
ピシっと部屋の空気が一層張り詰めたような気がした。
「俺に殺されるのは覚悟の上、ってことでいいよな？」
重苦しい室内に、場にそぐわないシャラ....と軽い音だけが反響した。
こんな時にではあるが、何故かその音に妙な懐かしさを感じる。
「ん...、でもまぁ、忠告もすっぱり無視して俺が仕掛けたトラップも見事突破してきたお前らの勇気に俺なりの敬意を示すってのもアリか。」
少しかすれ気味の声でそう告げると突っ立ったままの俺たちはそのままに、すぐにシュル...という空気が擦れていくような音が聞こえた。
「人に姿を見せるのは.....本当に久しぶりだな。」
「は....？」
ちょっと待て。
あまりの展開の早さについていけない。
今さっきまで誰もいなかったはずの目の前には、黒のＶネックに美しい脚のラインがくっきりとでている黒のズボンを着た俺と同じくらいの背丈の人間がいた。
さらに手首には白いブレスレット、そして首まですっぽりと紙袋のようなものを被っている。
そのためヤツの顔は見れないが、そんなことはどうだっていい。まずは本当に人間であったことに驚きである。
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ネギハチミツ(プロフ) - レイさん» まず、私の作品を気に入って下さり本当にありがとうございます！私も他の方がアンチコメを書かれているのを見たことがあります。正直アンチは怖いですが、レイさんのように応援してくださる優しい読者様がおられることを忘れないように頑張りますね！ (2020年8月26日 15時) (
レス) id: c992f79167 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 応援しています。長文失礼しました。 (2020年8月25日 23時) (レス) id: d93c2575b2 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - ネギハチミツ様のお話はとても面白いので、今後アンチコメなどが書かれることがあると思います。しかしネギハチミツ様の作品は素晴らしく、私以外にも更新を楽しみにしている方が沢山います。アンチなどを気にせず、無理しない程度に更新頑張って欲しいです。 (2020年8月25日 23時) (レス) id: d93c2575b2 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - ネギハチミツ様の作るお話はとても面白く、話がよく作られており、ギャグな別作品と異なりシリアスな今作では主人公の悲痛な思いに涙が出そうになるところもありました。私はこれまでに多くの神作者の人々を見てきましたが、アンチなどがあり失踪する方々がいました。 (2020年8月25日 23時) (レス) id: d93c2575b2 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 初コメ失礼します。この作品がとても素晴らしいという事と、ネギハチミツ様のもう一つの作品も好きだったという偶然が重なり、思わずコメントを書いてしまいました。長文になりますが、どうかご了承の程お願い申し上げます。 (2020年8月25日 23時) (レス) id: d93c2575b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ネギハチミツ | 作成日時：2020年8月25日 18時
