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妙な噂を聞いた外科医 ページ1

「ねぇ...幻って信じる?」




「あ”?」

いきなりぶっ飛んだことをぬかした横に寝そべる女を訝しげに見つめる。

女は俺を一瞥してから真っ赤なルージュを引いた口の端を妖艶に吊り上げた。



「あら、そのまんまの意味よ。船長さん。」

「幻って...伝説ってことだろ?見た目に似合わず随分と神秘的なものが好きなんだな。」


皮肉めいたことを言ったおれを意味ありげな目で見つめながら女が床に散乱していた服を着だす。




「まあ、一般的に言えばそういうことね。」


「“一般的に言えば”ってどういうことだ。ここら辺に何か伝説でもあるのか?」





女は俺を見つめたまま口を開いた。




「この近くにはね、幻の島があると言われているの。」

「幻?」



するとさも楽しそうな表情をした女は信じるかどうかはあなた次第だけどね、と前置きをしてから続けた。




「その幻の島はね、まやかしで出来ていると言われているの。つまりは何が本当に存在しているのか、何がまやかしなのかは誰にも分からないのよ。食料も豊富で凄く美しい島ではあるんだけど。」



「....本当にそんな島が存在するなんて思えないな。」


第一そんな話聞いたこともねェ、と疑わしそうな声を漏らした俺に女がいきなり爆弾を投下した。





「あら存在するわよ。だって私、その島の出身だもの。」


「は?」


女の顔をチラと見てみるが、嘘をついているようには見えなかった。


...どうやら本当にそんな妙な島は存在するらしい。



本当に存在しているのかも分からない幻の美しい島。

それなりに名が通った海賊としては何とも冒険心を擽られる代物だ。



俄然興味が湧いた俺は、女からその島の情報を引き出すことにした。




「おい、その島について他に知っていることはないのか。」


「...昔は廃れた島だったらしいんだけど、急に綺麗な島になったって話は聞いたことあるわ。それでその時島を変えた人が今の王様なのよ。」



「へぇ...そいつが全部やったのか?凄いな。」




そんな凄い奴ならなおさら会ってみたい。




「ええそうね。国民からは抜群の人気があるわ。」


「どんな奴なんだ?」



「それがね...誰も本当の姿を見たことないの。」


「は?」



ソイツは随分と個性的な国王らしい。姿を見せない国王とかって、そんなの童話の世界だろ。



「絶世の美女って言う人もいるし、幼い子供って言う人もいるわね。私も姿を見たことないから分からないわ。」

次に行くところは。→



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ネギハチミツ(プロフ) - レイさん» まず、私の作品を気に入って下さり本当にありがとうございます!私も他の方がアンチコメを書かれているのを見たことがあります。正直アンチは怖いですが、レイさんのように応援してくださる優しい読者様がおられることを忘れないように頑張りますね! (2020年8月26日 15時) (レス) id: c992f79167 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 応援しています。長文失礼しました。 (2020年8月25日 23時) (レス) id: d93c2575b2 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - ネギハチミツ様のお話はとても面白いので、今後アンチコメなどが書かれることがあると思います。しかしネギハチミツ様の作品は素晴らしく、私以外にも更新を楽しみにしている方が沢山います。アンチなどを気にせず、無理しない程度に更新頑張って欲しいです。 (2020年8月25日 23時) (レス) id: d93c2575b2 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - ネギハチミツ様の作るお話はとても面白く、話がよく作られており、ギャグな別作品と異なりシリアスな今作では主人公の悲痛な思いに涙が出そうになるところもありました。私はこれまでに多くの神作者の人々を見てきましたが、アンチなどがあり失踪する方々がいました。 (2020年8月25日 23時) (レス) id: d93c2575b2 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 初コメ失礼します。この作品がとても素晴らしいという事と、ネギハチミツ様のもう一つの作品も好きだったという偶然が重なり、思わずコメントを書いてしまいました。長文になりますが、どうかご了承の程お願い申し上げます。 (2020年8月25日 23時) (レス) id: d93c2575b2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ネギハチミツ | 作成日時:2020年8月25日 18時

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