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第10章 1 ページ16

星祭り。
年に一度、3日間にわたり城下町で行われる大イベントは、今年も朝から賑わっていた。
街の人々だけではなく、遠方からも多くの人が祭りに参加する為にやって来る。2日目の夜、街外れの丘で行われる【星探しの儀式】を除いて、街一帯が音楽に包まれるのだ。

馬車などが通れないよう交通制限をかけ、大通りに出店を構える。噴水広場の近くでは小さなステージが設立され、日中、休みなく出し物が催されていた。

子供たちはもちろん、大人も楽しげに笑い合い家族や恋人、友人たちと楽しい時間を共有していた。



プラーク 「今年も【星祭り】盛り上がってますね!いいなぁ〜」


王宮の窓から街を見下ろしながら、プラークが羨ましそうな声を上げた。


A 「いいじゃない。明日は皆、仕事が休みなんだし」

プラーク 「まぁそうですよね!年に一回、王宮に仕える執事とメイドが同時にお休みをいただける貴重な時間…。国王様って太っ腹ですよね!」

A 「確かに、王宮も手薄になるのに凄いわよね…」


王宮に仕える執事やメイドは通常24時間体制だ。基本的に昼間、夜間と決まっているが、星祭りの2日目だけは丸一日休暇をいただける。

普段、多くの使用人が宿舎で生活しているので王宮内に友人は多いが、休暇が被り遊びに行くことなどほとんどない。
星祭りはデンチャー国にとっても大切な国民の祭りだ。そこで、王宮に勤める者への敬意を表して星祭りの2日目を休暇にしたそうだ。


プラーク 「あぁ、楽しみだなぁ〜!」

A 「プラークは誰かと出かける約束したの?」

プラーク 「あ、聞いちゃいます?実は、2人から誘われたんです」

A 「さすがね。ちなみに誰?」

プラーク 「どっちも騎士くん。王宮の警護って私たちみたいに丸一日お休みじゃないんですよ〜」

A 「まぁ、お祭りで街が人だらけなのに王宮の警護を緩くは出来ないからね。執事とメイドがいないから、逆に大変なんじゃないの?」

プラーク 「はい、だから8時間ずつ3交代で組まれているらしくて。たまたま2人は勤務時間が被ってなかったので、順番に遊びにいくことにしました!」


ドヤ顔をしているプラークはとても嬉しそうで、私とは全く違う道を歩んでいることを実感した。
私はそんなに器用なタイプでもない。楽しそうに話すプラークが少しだけ羨ましく感じた。

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作品ジャンル:恋愛
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べーだい*メガネ(プロフ) - Da.Liさん» ありがとうございます(TT)本当に嬉しいです!頑張ります♪ (2022年11月7日 23時) (レス) id: 5d75e3e900 (このIDを非表示/違反報告)
Da.Li(プロフ) - 更新ありがとうございます!とても素敵な話で楽しませてもらっています!これからも楽しみにしています! (2022年11月7日 9時) (レス) @page32 id: 5f9bb70e19 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:べーだい*メガネ | 作成日時:2020年10月20日 20時

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